帰ってきた男はチェルシーで伝説となれるか ルカクが紡ぎ始めた“第2章”

チェルシーでの再デビューマッチとなったアーセナル戦で圧巻のパフォーマンスを披露したルカク photo/Getty Images

アスピリクエタも大きな期待

2020-21シーズンは頼れるCFの不足に悩まされたチェルシーだが、今季の彼らはようやく同ポジションに頼れる選手を補強することに成功した。今夏移籍市場にて、同クラブはインテルからベルギー代表FWロメル・ルカクを獲得。9750万ポンドにもの大金を注ぎ込み、ブルーズは欲しかったラストピースを手に入れてみせたのだ。その金額からも、クラブが彼に大きな期待を寄せているのは間違いない。

そんなクラブからの期待に応えるように、ルカクはチェルシーにおける再デビューマッチとなったプレミアリーグ第2節のアーセナル戦で躍動。理不尽とも言えるフィジカルの強さを前面に押し出しつつ、その一方では知的なプレイで味方を活かす。まさにチェルシーが求めていた役割を、この大型FWは復帰一発目から100点満点でやってのけた。たしかに移籍金は高かったが、それに見合うだけの選手を獲得できた。この試合を見て、おそらく多くのファンがそんな気持ちを抱いたことだろう。

「ロメルは素晴らしい人格者だし、常にチームを助けようとしてくれる。試合を改善する力を持っているし、彼が僕らのキーマンとなることは間違いないよ。今季ロメルが加入してくれて本当に嬉しい。彼のストロングポイントやキャラクターをよく観察して、チームのみんなも合わせていこうと思う。彼は確実にこのチームにトロフィーをもたらす原動力となるはずだ。若い頃にはチェルシーで結果を出せなかったけど、今の彼はイタリアで洗練されて戻ってきた。そして、そのクオリティの高さはすでに証明してみせた。あの頃とは違う姿を見せてくれると確信しているよ」(英『Daily Mirror』より)
チームの主将を務めるDFセサル・アスピリクエタも、久しぶりにチェルシーへと帰ってきた大型FWにはこのように期待を寄せている。アーセナル戦を見るかぎり、連係面に大きな問題はないはず。あとはどれだけ得点数を伸ばしてくるかだが、はたしてこのベルギー代表FWは今季あと何度ゴールネットを揺らすことができるか。ルカクが紡ぎ始めたチェルシーでの“第2章”は、壮大な物語となる予感がしてきた。

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