今夏の移籍市場にて、ドルトムントとレアル・マドリードからそれぞれFWジェイドン・サンチョとDFラファエル・ヴァランを確保することに成功したマンチェスター・ユナイテッド。両者を確保するにあたって同クラブは1億1400万ポンド(173億円)にものぼるとされる投資を行なったとされる。その金額からも、クラブが今季こそプレミアリーグの覇権奪回に燃えているというのは伝わってくる。2021-22シーズン、マンUがどのような戦いぶりを披露するのかは今から楽しみといえる。
しかし、その一方で心配なのはGKのチョイスだ。2020-21シーズン途中からは期待の若手GKディーン・ヘンダーソン(24)が台頭したものの、彼と入れ替わる形で控えに回ったダビド・デ・ヘア(30)は今季も マンUでプレイすることが濃厚となっている。デ・ヘアも長年マンUの正守護神を務めてきた実力者。そんな状況となっているだけに、このGK問題にはオーレ・グンナー・スールシャール監督も大いに頭を悩ませているはずだ。次世代を担う24歳か、はたまた経験豊富な30歳か。
現時点では、ヘンダーソンがレースをリードしている可能性が高い。現在は新型コロナウイルス感染の影響で離脱中だが、ファーストチョイスの地位はいまだに保っていると言っていいだろう。かといって、デ・ヘアもこのまま引き下がるわけにはいかない。ベテランと呼ばれる年齢になったとはいえ、まだ30歳。GKとしては脂の乗り切る年齢のはずで、ベンチを温めることに満足するような歳ではない。そんななか、本人もレギュラー再奪取に向けて気合は十分だ。
「このクラブではもう何年も過ごしてきた。マンチェスター・ユナイテッドのようなクラブで何シーズンもプレイできていることは、僕にとって大きな誇りだよ。でも、今を生きることが大事なんだ。この先もずっとこのクラブでプレイできると思っているよ。自分に自信があるし、今季は全員にとって重要なシーズンになるだろう。そして、そうしなければならないとも思っているよ」(マンU公式サイトより)
激しい定位置争いが繰り広げられることが予想されるが、はたして新シーズンのマンUで正守護神の座を勝ち取るのはどちらのGKか。熱いバトルに注目だ。