アジアのライバルたちからすれば、強い名古屋グランパスが戻ってきたとの印象だろうか。
名古屋は今季のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)・グループステージで5勝1分と見事な戦いを披露。悠々とグループ突破を確定させた。
マテウス、柿谷曜一朗、山﨑凌吾らが前線で結果を残しており、『ESPN』は東地区から出てきた有力チームの1つと名古屋のことを評している。Jリーグで首位を独走する川崎フロンターレとともに、今年のACL優勝候補の一角と言ったところだろう。
同メディアは名古屋のことを「かつてはアジアでリスペクトされる勢力だった」と振り返っているが、確かに10年前は強かった。
2009年にはACLでベスト4に入っており、2010年にはリーグ制覇を達成。続く2011年も2位と、当時のJリーグを引っ張るチームだったのは間違いない。
日本代表GK楢崎正剛、DF田中マルクス闘莉王、FW玉田圭司、MF小川佳純、オーストラリア代表FWケネディなどタレントも豊富だった。
ただ、ACLの最高成績は2009年のベスト4だ。アジアの有力クラブの1つとされながら、これまではガンバ大阪、浦和レッズ、鹿島アントラーズがアジアの頂点に立つ姿を見るだけだった。
今年こそはファイナルへ辿り着けるだろうか。ACLの方は2012年に出場したのが最後となっており、2017年にはJ2の戦いも経験した。苦しい時間もあったが、ついにアジアのライバルに強い姿を見せるところまで力が戻った。
昨年はマッシモ・フィッカデンティ監督の下で3位まで順位を上げ、そして今年はACLグループステージ通過。アジアのライバルを恐怖させる戦力になりつつあり、10年の時を経て強い名古屋の姿をACL決勝トーナメントで見せる時だ。