選手に目を向ければ、湘南から川崎に移籍した山根視来にまずは注目しています。川崎はエウシーニョが抜けた右サイドバックのポジションがウィークポイントになっていて、昨シーズンはついにメンバーを固定できませんでした。この改善点を解消するべく、ジオゴ・マテウスも獲得しています。両者のポジション争いになると思いますが、やはり湘南でレベルアップしてきた山根視来に頑張ってほしいです。攻守に躍動感がある彼がこのポジションで機能したなら、川崎は優勝争いに絡むでしょう。
トゥールーズで試合出場が減っていた昌子源もいい移籍をしました。G大阪は最終ラインの真ん中に課題がありましたが、この補強で一気に解決された感じがあります。もともとG大阪ジュニアユース出身なので古巣に戻ったことになります。昌子源、そしてG大阪にとって、この補強はかなりのプラスだと言い切れます。
過去2シーズン、J3、J2で得点王に輝いてきたレオナルドの加入によって、興梠慎三に頼っていた浦和の攻撃がどれだけ変わるのかにも注目しています。そのレオナルドはすぐにチームにフィットしたようで、プレシーズンマッチでコンスタントに得点しています。ただ、当然ながら公式戦はまた違った難しさがあります。期待のレオナルドがJ1でも得点王を取るとなると、浦和の優勝が現実味を帯びてきます。
最後に、川崎から名古屋に移籍した阿部浩之は経験豊富で、勝ち方を心得ています。昨シーズンはベンチから試合を見守ることが多く、“なにかを変えたい”という強い気持ちから今回の決断に至ったのだと思います。個性的かつ質の高い選手が揃う名古屋の攻撃陣のなかに入っても、阿部浩之はしっかりと自分のカラーを出せる選手です。G大阪、川崎で数多くのタイトルを獲得してきた男が、今シーズンは名古屋でのプレイを選択しました。フィッカデンティ監督のもと、これまでのチームと同じように優勝に導くことができるか──。30歳となった優勝請負人が、新天地でどんなプレイをみせてくれるのか非常に楽しみにしています。
※電子マガジンtheWORLD242号、2月15日配信の記事より転載
名良橋 晃:1971年11月26日生まれ。元日本代表。国際Aマッチ38試合出場。J1通算310試合出場23得点。現在はS.C.相模原ジュニアユース総監督を務める。サッカー解説者としても活躍中。
構成/飯塚 健司
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