ナポリ撃破に繋がったシャビの名采配 CLベスト8進出を手繰り寄せた “3つの決断”

大きな勝利を飾ったバルセロナ photo/Getty Images

当たった起用と交代

CLラウンド16・2ndレグでナポリに3-1で勝利を飾ったバルセロナ。二戦合計スコア4-2でナポリを上回り、ベスト8進出を決めた。バルセロナが圧巻のパフォーマンスを見せたこの試合でスペイン『SPORT』が称賛しているのは指揮官シャビ・エルナンデスの3つの決断だ。

まず1つ目はハフィーニャの左ウイング起用だ。右ウイングが主戦場ではあるが、この試合は左で躍動。右サイドはラミン・ヤマルが突破口を開く中、左ではハフィーニャが中でプレイすることで大外のジョアン・カンセロが生きた。2人のコンビは幾度となくチャンスを作り出し、相手の脅威となった。ハフィーニャは先制点のアシストだけではなく、チームの2点目も同選手のシュートがポストに跳ね返ったことから生まれた。2得点に関与したハフィーニャは守備面でも奔走し、チームに貢献する姿を見せた。

2つ目はこの試合でプレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたパウ・クバルシの抜擢だ。この試合がCL初出場になった同選手は世界屈指のストライカー、ヴィクター・オシムヘンと堂々と渡り合った。守備対応、ビルドアップなど、どのプレイも17歳とは思えない完成度でチームを最後尾から支えた。ロナルド・アラウホとのCBコンビは今後のバルセロナの絶対的な存在になることを期待させるほどのパフォーマンスだった。
そして最後の3つ目は61分の交代だ。シャビは後半、ナポリがギアを上げてくる中、61分に先制点を決めたフェルミン・ロペスとアンドレアス・クリステンセンに代え、セルジ・ロベルトとオリオウ・ロメウを投入。2-1でリードしている状況でバランスを取れる2人を入れた。この2人の投入でイルカイ・ギュンドアンはより攻撃的なポジションを取ることができ、停滞していた攻撃の流れを取り戻した。さらにセルジ・ロベルトはダメ押しとなる3点目をアシストしており、シャビの交代策が見事にハマった。

もちろん他にもこの勝利に貢献した選手や素晴らしいパフォーマンスはあったが、この試合のバルセロナは全員がアグレッシブだったと言える。そこにシャビのポジションチェンジやスタメン抜擢、交代の采配がうまく噛み合ったこともバルセロナはベスト8進出を果たした要因となった。

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