今季の欧州最強GK候補に意外な男? 《85.1%》ものセーブ率誇る中堅クラブの守護神

ウルブズで印象的なパフォーマンスを披露するジョゼ・サー photo/Getty Images

知名度こそ低いが実力は申し分ない

2021-22シーズン、ここまでの欧州5大リーグにおける最高のGKを1人選ぶとすれば誰になるだろうか。おそらく、人によって頭に思い浮かべる候補はさまざまなはず。よく見ているリーグによっても、選手ごとの印象は異なるだろう。

しかし、データアナリティクスの観点からすれば、現時点でそのレースをリードしているのは少し意外な存在かもしれない。その選手とは、イングランド・プレミアリーグのウォルバーハンプトンに所属するGKジョゼ・サー(28)だ。

今季開幕前にオリンピアコスからウルブズへと加入し、欧州5大リーグ初挑戦となったジョゼ・サ。しかし、そんなこともお構いなしに2021-22シーズンの同選手は鉄壁の守備を披露している。データサイト『FBref』によると、今季出場したリーグ戦18試合で彼が記録しているセーブ率は85.1%。これは欧州5大リーグで10試合以上プレイしているGKの中で堂々トップの成績となっている。それぞれ出場試合数などに差はあるものの、こうした数字を見るにジョゼ・サーも最高の守護神のひとりであることは見て取れるだろう。
加えて、そのほかにもジョゼ・サーの優秀さが表れているスタッツがある。それは“PSxG+/-(シュート後失点期待値−実失点の数値)”だ。この指標は、放たれたシュートの難易度に対して、そのGKが実際に何失点したかの差を表すもの。『FBref』によると、今季のジョゼ・サーは同スタッツで驚異の「+6.8」を記録している。つまり、平均的なGKが同じクオリティのシュートに対応した場合よりも、彼が実際に喫している失点数は「6.8」も少ないということだ。そして、この指標でもジョゼ・サーは5大リーグトップの数値をマークしているというのだから恐ろしい。

現地時間19日に行われたチェルシー戦でも好セーブを連発し、ブルーズ相手にゴールを割らせなかったジョゼ・サー。少し知名度は低いかもしれないが、確かな技術でウルブズのゴール前に君臨する絶対的守護神こそ、2021-22シーズンの欧州5大リーグにおける最強GKなのかもしれない。

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