今季から新たにマウリツィオ・サッリ監督が就任したユヴェントスにおいて最重要人物は誰か。その得点能力からFWクリスティアーノ・ロナウドの名を挙げる人も多いだろう。ゴールを奪えなければ試合には勝てない。そういった観点からすれば、ゴール前の最終局面で能力を発揮する彼も間違いなく重要人物だ。しかし、その局面を作り出すまでの過程で真価を発揮するMFミラレム・ピャニッチの存在も忘れてはいけない。
2016年の夏に加入して以降、常に必要不可欠な存在としてユヴェントスの中盤に君臨してきたピャニッチ。ローマ時代にはインサイドハーフとしてプレイしていた彼だが、ユヴェントスではポジションを中盤の底に下げアンドレア・ピルロの後継者としてその能力を存分に発揮している。そんなピャニッチはサッリ監督が指揮官に就任したことによって、さらに重要な存在になったと伊『Gazzetta dello Sport』は主張する。
その理由はサッリ監督の戦術にある。同監督がチームを作っていく上で、他のどのポジションよりも重要視しているのはおそらく中盤の底だ。チェルシーの監督就任時にはチームにプレイメイカータイプの選手がいないと見るや、即座に古巣ナポリからジョルジーニョという信頼できるレジスタを連れてきた。この位置に指揮官が相当なこだわりを持っていることは想像に難くない。だからこそ、その役割をユヴェントスで務めるピャニッチはチームで最重要だと『Gazzetta dello Sport』は主張しているわけだ。
ピャニッチの重要度が以前よりも増したことはスタッツにも現れている。同メディアによると、今季ここまでで同選手がリーグ戦1試合あたりに記録したボールタッチ回数は86回。昨季よりも10回近く増えており、ユヴェントスの攻撃はマッシミリアーノ・アッレグリ政権時よりもピャニッチを経由することが多くなっていることが見て取れる。
長短織り交ぜた正確無比なパスでイタリアの絶対王者を支えるピャニッチ。今季、ユヴェントスが奪うゴールのほとんどはこのレジスタを経由して生まれることだろう。
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