デア・クラシカーでケインへの過度の依存を露呈したバイエルン 現地紙「直ちに解決策を見つける必要がある」

ドルトムント戦で負傷したハリー・ケイン photo/Getty Images

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エースの負傷で攻撃力が低下

バイエルン・ミュンヘンは、11月30日(現地時間)に行われたブンデスリーガ第12節でボルシア・ドルトムントと対戦し、1-1の引き分けに終わった。

人気、実績の面でドイツを代表する両クラブの対戦は『デア・クラシカー』と呼ばれるナショナルダービーであり、30日の試合でも序盤から激しい攻防が展開された。

27分にジェイミー・バイノー・ギッテンスがバイエルンのコンラッド・ライマーをセンターライン付近で交わしてからドリブルで一気にバイエルンのゴール前へ侵入。最後は左足を振り抜ぬいてゴールを決めてドルトムントが先制したが、その後は攻勢を強めたバイエルンが試合を支配する展開となり、ついに終了間際の85分に相手ゴール前でのフリーキックの流れから最後はジャマル・ムシアラがヘディングシュート。バイエルンが土壇場で追いついて引き分けに持ち込んだ。
バイエルンにとって痛手だったのは、先制ゴールを許した直後の30分にエースのハリー・ケインが太もも裏を痛めて負傷交代を余儀なくされたことだろう。ドイツ紙『Sport Bild』のレネ・ヴァルター記者は、このケインの交代でバイエルンの攻撃力が大きく低下したとし、「バイエルンには純粋なストライカータイプの選手が一人しかいない。ケインだけだ。彼が抜けると、バイエルンは点取り屋の不在という問題を抱えてしまう」と指摘している。

65分頃からサイドハーフも守備時にディフェンスラインまで下りてきて5バックを形成するようになるなど、ドルトムントは守りを固めて逃げ切りを図っていた。そのため、点を取るのが非常に難しい状況だったのは事実だが、バイエルンがミドルシュートやサイドからのドリブル突破以外で有効な攻め手を見出せなかったことも確かだ。

ケインの怪我の程度についてバイエルンはまだ発表していないが、「彼が長期離脱となった場合、ヴァンサン・コンパニ監督は直ちに解決策を見つける必要がある。ケインやムシアラがいなければ勝てないことは、ドルトムント戦で既に示されたのだから」とヴァルター記者が分析しているように、早急な対応が求められている。

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