王座奪還を目指すリヴァプールが前線強化へ 候補に挙がる爆速ドリブラーの強みと問題点

彼の持つ爆発的なスピードは魅力的だが photo/Getty Images

カウンターの切れ味が更に増しそうだ

プレミア王者として迎えた昨季だが、ファン・ダイクを始めとする主力の負傷離脱が相次ぎ、好調を維持できなかったリヴァプール。最終的には3位とCL圏内には入ったが、優勝には程遠い成績でのシーズン終了となった。復活のためにも今夏での移籍市場が重要となりそうだ。

そこで加入の噂が出ているのが、プレミアのウルブズ所属のアダマ・トラオレだ。バルセロナ出身の同選手は2018年にウルブズに加入すると、この移籍が転機となりブレイクを果たした。スピードに強みを持っている選手であり、彼のドリブルはプレミアでもトップクラスである。英『Football insider』によればリヴァプールはウルブズに対し、約40億円でのオファーをしたようだ。ウルブズとしてもこの交渉に前向きな反応を示しており、移籍成立も近いのかも知れない。

そうなれば、トラオレはリヴァプールのどこで起用されるのか。まず一つはサディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノ、モハメド・サラーからなるフロントスリーの控えだろう。トラオレが得意する右ウイングは既にサラーが不動の地位を築いているため、いきなりポジション奪取とはならないが、チーム内に良い競争力を生むはずだ。

しかし、問題もある。トラオレの得点力不足だ。BIG6キラーとして有名な彼だが、実際は二桁得点を取ったことがなく、昨季もリーグ戦2ゴールに終わっている。それでも、ウルブズでは前線で違いを生み出す非常に重要な存在であったため、そこまで問題視されていなかったが、リヴァプールではそうはいかないだろう。サラーはリーグ戦22ゴール、昨季不調であったマネでさえ11ゴールを奪っており、彼らからポジションを奪うには最低でも二桁は必要だろう。

爆発的な突破力が武器のフィジカルモンスターは来季どこでプレイすることになるのか、今後の動向に注目したい。

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