マンチーニのサウジアラビア、クーペルのシリア、クリンスマンの韓国 アジア杯で注目される監督たちの戦い

サウジアラビアを指揮するのはマンチーニ photo/Getty Images

短期決戦ならではの戦術バトルも注目

カタールで始まったアジアカップ2023。開幕前より注目チームや選手にスポットが当てられてきたが、今回は監督にも注目だ。

最大の注目はサウジアラビア代表を率いるロベルト・マンチーニだろうか。インテルやマンチェスター・シティでタイトルを獲得してきた実績があり、イタリア代表ではEURO2020制覇も達成している。イタリア代表監督を辞任する際には批判も浴びたが、その手腕をアジアの舞台でどう活かしてくるか非常に興味深い。

サウジアラビアはアル・ナスル所属のクリスティアーノ・ロナウドらスター選手のおかげで国内のサウジ・プロフェッショナルリーグが世界的に注目されており、それが代表チーム強化に繋がっているのか確認する場にもなるか。2022年のワールドカップ・カタール大会ではグループステージでアルゼンチン代表を倒す大波乱も起こしており、戦力的には油断できない相手だ。そのチームをマンチーニがどうまとめてくるのかは注目ポイントだろう。
同じく欧州で実績を積んできた指揮官は他にもおり、バーレーンを指揮するファン・アントニオ・ピッツィはバレンシアやチリ代表を指導してきた指揮官だ。ピッツィが指揮していた頃のチリ代表は南米でも特別な強さを誇り、2016年のコパ・アメリカ・センテナリオでは決勝でアルゼンチンを撃破して南米の頂点に立っている。

さらに翌年の2017年にはコンフェデレーションズ杯で準優勝の成績を収めるなど、アレクシス・サンチェスやアルトゥーロ・ビダルを軸としたチリのサッカーは世界を魅了した。

ピッツィは昨夏よりバーレーンを指揮しており、アジアでは2017年から2年間サウジアラビア代表も指揮していた。アジアの戦いにもある程度慣れているはずで、最初の目標はグループステージ突破だ。

昨年2月よりシリア代表を指揮するのは、かつてイタリアの名門インテルや、スペインのバレンシア、マジョルカ、さらにエジプト代表、ウズベキスタン代表などを指揮してきたエクトル・クーペルだ。

エジプト代表では2018年のワールドカップ・ロシア大会も戦っており、代表チームでの経験も豊富だ。

注目度では、韓国代表を指揮するユルゲン・クリンスマンも知名度は抜群だ。韓国での仕事がスムーズに進んでいるとは言い難いが、韓国はタレントが充実している。ドイツ代表、アメリカ代表監督としてワールドカップも戦ってきたクリンスマンが選手たちのモチベーションを上手く刺激できれば、短期決戦での韓国は厄介なチームとなるかもしれない。

こうした指揮官の対決も注目ポイントで、世界的に有名な指揮官が就いているチームもある。プレイするのは選手だが、短期決戦で各チームの指揮官がどういった仕掛けを見せてくるのかも興味深いポイントだ。

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