アーセナルの“忘れられたウインガー” 高額移籍だったぺぺに本当に居場所はないのか

ニースへローン移籍中のぺぺ photo/Getty Images

7200万ポンドの高額移籍金で加入

今季はプレミアリーグの首位を突っ走るアーセナル。好調の要因はいくつかあるが、ひとつにはアタッカー陣のコンビネーションが洗練され、どこからでも点がとれるチームになったことが挙げられる。

前線2列目の選手らはすでに揃ってリーグ2桁得点を記録。およびアシストも多い。内訳はブカヨ・サカが12ゴール10アシスト、ガブリエウ・マルティネッリが13ゴール2アシスト、マルティン・ウーデゴーが10ゴール6アシスト。さらに冬にブライトンから加入したレアンドロ・トロサールがすでに1ゴール6アシストと得点機にからみ続けており、ブライトンでのシーズン前半の数字を合わせると8ゴール8アシストという数字となっている。こちらもシーズン通しての2桁得点、もしくはアシストを達成するのは時間の問題だ。

そんななか、フランス、リーグ・アンのニースへローン移籍しているウインガー、ニコラ・ペペの近況が報じられた。『L’Equipe』によると、ニースはシーズン終了時にぺぺを獲得する考えが今のところなく、もう1年間ぺぺを保持することをまだ決めていないという。ぺぺはニースに残るという考えにオープンなようだが、去就は不透明といえる。
加えて、この夏でぺぺはアーセナルとの契約が残り1年となる。アーセナルとしては売却先を探すのがもっとも現実的な選択肢といえるが、チームに組み込むという案はないのだろうか。7200万ポンドというクラブレコードの高額な移籍金で加入した経緯があるだけに、このまま売却するのは惜しいところだ。

現状のアーセナルのスカッドをみると、右ウイングのサカのバックアッパーだけが、他と較べてやや心許ない。ボーンマス戦でセンセーショナルな決勝ゴールを決めたリース・ネルソンが調子を上げてきているが、サカとは利き足が異なり右利きであり、サカの代わりと考えるならぺぺのような左利きのアタッカーを置きたい場面も多いだろう。

トリッキーなボディフェイントや、カットインしてからの正確な左足など強力な武器も持っているぺぺ。個人能力は間違いなく高いだけに、アルテタ・アーセナルの攻撃陣のなかで異彩を放つジョーカーとなれれば面白いのだが。このまま“忘れられたウインガー”としてチームを去っていくのだろうか。

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