昨季の同時期と比べ失点は“約2倍”に 今季のペップ・シティはリーグ3連覇に相応しいチームなのか

勝ち星を積み上げるマンチェスター・シティ photo/Getty images

攻撃面での安定感は抜群だが

今季も開幕から好調を維持し、プレミアリーグではアーセナルに次ぐ2位につけているマンチェスター・シティ。首位との勝ち点差は2ポイントと1試合の結果次第でアーセナルをかわすことができる。

そんなシティだが、今季の武器は明確でアーリング・ハーランドが加わった攻撃陣だ。11試合で36ゴール奪っており、ハーランドは一人で17ゴール決めている。ハーランドに影響されたのかフィル・フォーデンの得点力も開花しており、前線は問題ないだろう。

ただ気になるのは失点数だ。11試合で11失点、決して悪くない数字だが、優勝した昨季は同じく開幕から11試合でわずか6失点だった。
堅守が崩れかけている要因は様々だが、一つはカイル・ウォーカーの不在だ。スピードを最大の武器としたサイドバックで、相手のエースを止めるエースキラーとして輝いていた。しかし今季は負傷して手術を行っており、復帰時期は未定だ。

攻撃面では明確なターゲットが前線に増えたことでアバウトなパスが増えた。昨季は相手を押し込んでそこから崩しを狙っていたが、今季は早い段階でクロスを供給することがある。それが得点につながることもあるが、クリアされる場合もあり、そうなった際の被カウンターへの対応が上手くいっていない。

ブライトン戦は3-1と勝利したが、後半ケビン・デ・ブライネが追加点を挙げるまでの時間はブライトンペースだった。シティはブライトンのハイプレスにビルドアップを狂わされ、こちらのプレッシングは上手くハマらず、ブライトンに攻撃の前進を許している。攻撃面で怖いタレントがレアンドロ・トロサールくらいしかおらず助かったが、トロサール級の選手が複数いれば逆転された可能性もあっただろう。

トッテナム戦、アーセナル戦が延期されたこともあって今季BIG6との対戦がまだ2試合しかないシティ。マンチェスター・ユナイテッドは倒したが、リヴァプールには敗れており、今季の対強豪の強さがイマイチ分からない。昨季の強さの一つは堅守だったが、今季は昨季ほど守備が機能しているチームではないかもしれない。

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