CL出場はまだまだお預け? トーマス不在の穴を埋めきれないアーセナル

ミケル・アルテタとしてはここで手腕を見せられれば良いが photo/Getty images

次節はチェルシーだ

今夏の移籍市場で大型補強を行い、チームの層を厚くしたアーセナル。結果序盤戦は非常に好調であり、CL出場権の獲得も現実的だった。しかし、ここにきてキーラン・ティアニー、トーマス・パルティら主力にけが人が続出。直近の3試合では白星を挙げられず、プレミアリーグでは6位となっている。

この3試合では攻撃陣が沈黙しており、1ゴールしか挙げられていない。0-1で敗れたサウサンプトン戦では枠内シュート6本と相手のゴールには迫れていたが、セインツの守護神フレイザー・フォースターの壁を崩すことはできなかった。

攻撃陣の決定力も気になるところだが、守備の要であるトーマスの不在が大きく響いている。現状ではグラニト・ジャカ、アルベール・サンビ・ロコンガがボランチとしてピッチに立っているが、攻守両面での存在感は薄い。ビルドアップではミスは目立たないが、その分効果的なパスも出せておらず、中盤に厚みを持たせることができていない。トーマスであればドリブルやパスで相手をはがすことができ、高い位置でボールを配球することができる。守備面での信頼度も高く、一対一での強さには定評がある。

とはいえ、若いサンビ・ロコンガにトーマスの代役を完璧に務めろというのは無理な話で、ベテランのジャカがこの仕事を担うべきである。が、ジャカもそのタイプではない。結局のところ中盤はトーマス一人への依存度が高く、冬の移籍市場で選手を獲得できなかったことが原因として考えられる。トーマスの怪我は予知できないものであったが、これを教訓として今後の補強に生かすべきである。

残り7試合リーグ戦があるアーセナルだが、チェルシー、マンチェスター・ユナイテッド、ウェストハム、トッテナムと4位争いのライバルとの試合が予定されている。攻守両面での強度はサウサンプトンを優に超え、苦戦が予想される。しかし、トーマスは英『football.london』によれば今季絶望といわれており、ジャカ、サンビ・ロコンガのコンビで残りの7試合を戦う必要がある。このままでは難しいゲームの連続であり、ミケル・アルテタ監督の手腕の見せ所だ。

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