チェルシーに意外な大型アンカーの誕生か トゥヘルが見せる選手の復活術

冷静な判断でチームにパスを供給したロフタスチーク photo/Getty Images

いつの間にかボランチは人員不足ではなくなっている

2季目となっているトーマス・トゥヘル体制のチェルシー。移籍市場では念願であった決定力のあるストライカーとしてロメル・ルカクを獲得し、人員不足気味だったボランチにはサウール・ニゲスを補強している。このようにピンポイントの補強でこの夏を過ごしたブルーズだが、ここまでそのサウールがイマイチ活躍出来ていない。

デビュー戦となったアストン・ヴィラ戦では先発となるが、前半45分でベンチに下がっており、その後リーグ戦では出番を得られていない。初のプレミア挑戦ということもあり時間がかかるのは仕方ないが、少し計算外だったか。

そこで戦力外気味だったルベン・ロフタス・チークが起用されると、まずまずの活躍を披露し、チャンスを掴んだ。直近のブレントフォード戦ではアンカーで使われており、1-0の勝利に貢献している。

どちらかといえばボックス・トゥ・ボックスのイメージの強いロフタス・チークだが、アンカーでは意外にも冷静さを発揮し、チームの攻撃を操っている。視野が広く正確なキック精度をもっており、この試合では90%のパス成功率を記録した。

この日ベンチスタートであったジョルジーニョと違う部分は推進力のあるドリブルであり、アンカーだろうと関係なく敵陣を切り裂く彼のドリブルは、チェルシーの一つの武器である。ボールロストも比較的少なく、守備面でも3回のタックル成功させており、中盤のフィルターとしても機能している。191cmと大きな体も彼の魅力であり、今後も継続したアンカーでの起用が見られるか。

戦力外気味だったロフタス・チークやロス・バークリーの起用、若手であるトレヴォ・チャロバ―の発掘など、チームを良い循環に導いているトゥヘル監督。左ウイングバックに関してもベン・チルウェルが調子を上げてきており、今季のブルーズもタイトル獲得を狙える強いクラブとなっている(データは『WhoScored.com』より)。

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