イングランド代表はトゥヘルの下で後退している? ヘンダーソンの招集、疑問の右SB&FW起用法など、早くも厳しい声が出始めた

イングランド代表を指揮するトゥヘル photo/Getty Images

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セネガル戦の敗北で雲行き怪しく

ガレス・サウスゲイトに代わってトーマス・トゥヘルを新指揮官に迎えたイングランド代表だが、早くも雲行きが怪しくなってきた。

トゥヘルはこれまでの監督キャリアでも色々と周囲を驚かせる采配を振るってきたが、それはイングランド代表でも変わっていない。例えば今月7日に行われた2026ワールドカップ欧州予選・アンドラ戦では、中盤を本職とするリヴァプールMFカーティス・ジョーンズを右サイドバックで先発させている。

2026ワールドカップへテストも重要だが、イングランドのサポーターは厳しい。結果が出なければ、すぐに批判が飛んでくる。前述のアンドラ戦は1-0で勝利したが、格下相手に納得できるスコアではない。さらに3日後に行われたセネガルとの親善試合には1-3で敗れてしまい、早くもイングランドのサポーターから批判の声が出始めているのだ。
英『BBC』は「トゥヘルのイングランドは、サウスゲイト体制から後退しているのか」と取り上げていて、ワールドカップへチーム状況を不安視している。

トレント・アレクサンダー・アーノルド、リース・ジェイムズ、カイル・ウォーカーなどの選択肢がある中でカーティスを右サイドバック起用したアンドラ戦のチョイスも疑問だが、他にも気になる点はある。

34歳とベテランになっているMFジョーダン・ヘンダーソンの代表招集もその1つで、トゥヘルはヘンダーソンのリーダーシップを評価して代表に招集してきた。しかしヘンダーソンにはピークを過ぎたとの評価もあり、この選出には国内でも疑問の声があった。

また続くセネガル戦では35歳を迎えているDFウォーカーが右サイドバックに入ったが、ピークを過ぎたのはウォーカーも同様だろう。同メディアはヘンダーソンとウォーカーが代表でプレイする時は終わったとジャッジしている。つまりトゥヘルのテストは失敗ということだ。

さらにFWの起用法にも疑問がある。今月はサウジアラビアのアル・アハリでプレイするイヴァン・トニーを招集したが、アンドラ戦は出番なし。1-3と敗れたセネガル戦も、トゥヘルがトニーを投入したのは88分になってからだった。得点が欲しい場面でトニーをずっとベンチに置いていたのは疑問で、もう少し試しても良かったのではないか。

似たようなことは3月シリーズでも起きていて、3月はトッテナムFWドミニク・ソランケを招集していたものの、欧州予選のアルバニア戦&ラトビア戦で1分もプレイさせなかった。センターフォワード1番手がハリー・ケインなのは当然だが、それに次ぐ2番手をテストできていないのだ。トニーとソランケを何のために招集したのか分かりづらい。

就任からたった4試合で全員を納得させるのは難しいが、イングランドはワールドカップ優勝候補だ。サポーターもそれを予感させるハイレベルなパフォーマンスを求めており、どうしてもハードルは高くなる。まだワールドカップまで時間は残されているが、トゥヘルはイングランドをワールドカップ制覇に導ける指揮官なのか。サポーターは疑い始めている。

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