見事としかいいようがない
マンチェスター・ユナイテッドとの大一番を迎えたマンチェスター・シティ。ユナイテッドは今季好調とはいえないが、モチベーションも上がるダービーマッチでは他の試合のパフォーマンスは参考にならないことも多い。実際に失点したジェイドン・サンチョの得点はスーパーゴールであり、前線からのプレスもハマっていた。そんな比較的よい滑り出しを見せたユナイテッドに対し、圧巻のパフォーマンスを見せたのがケビン・デ・ブライネだった。
今季はEURO2020で負った怪我の影響で出遅れ、さらに新型コロナウイルスの陽性反応が出てしまうなど、離脱の多いシーズンを送っているデ・ブライネ。メディアのインタビューにてコロナの後遺症の影響からコンディションが戻らないとも発言しており、難しい時期を迎えているが、ダービーでのデ・ブライネは別格だった。
得点シーンはどちらもスーパーゴールではなかったが、確実に前半だけで2ゴールを決めてリードを広げている。3点目のリヤド・マフレズへのコーナーキックは見事であり、1アシストを記録した。終盤にベンチに下がったが、2ゴール1アシストという素晴らしい活躍でチームの勝利に貢献している。
また、得点シーン以外でも推進力のあるドリブルでハリー・マグワイアにイエローカードを提示させるなど、体がキレておりモチベーションの高さを感じることができた。英『manchester evening news』では「ビッグゲームプレイヤー」と大一番で活躍するデ・ブライネを称賛している。
シティには優秀な選手は多いが、ここぞといった場面で決めきることのできる選手は少ない。逆にデ・ブライネはこういったビッグゲームでより凄さを発揮する選手であり、今季でいえばドローとなった第7節リヴァプール戦での同点弾や1-0で勝利した22節チェルシー戦で決めている。まさに頼れるエースであり、彼がペップに信頼され続ける証拠だろう。
今季の序盤戦は離脱することが多く、コンディションの上がらなかったベルギー代表MF。それでも、大事な場面では確実に仕事をしてくれる選手であり、今後のリヴァプール戦やCL決勝トーナメントのような重要な試合でも期待ができそうだ。