14日よりアメリカでスタートするクラブワールドカップ2025(CWC)。32チーム制に拡大された新レギュレーションのCWCとなり、どのような盛り上がりを見せるのか注目される。
そしてもう1つの注目ポイントとなるのが、アメリカ各スタジアムのピッチだ。
アメリカでは昨夏コパ・アメリカ2024が開催されたが、出場選手から芝の状態への不満が続出した。コパ・アメリカではニュージャージーのメットライフ・スタジアム、アトランタのメルセデス・ベンツ・スタジアムなどを使用したが、これらはサッカー専用スタジアムではない。アメフトでも使用されている人工芝スタジアムとなっていて、この芝をサッカー用に切り替えるのに苦労したのだ。
2026ワールドカップまで残り1年。もちろん今回のCWCも重要な大会ではあるが、やはり本番は来年の2026ワールドカップだろう。米『ESPN』は今回のCWCでもう一度アメリカのピッチ状態がテストされることになると伝えていて、FIFA側にとっても重要な1ヶ月となるのだ。
コパ・アメリカではキックオフの数時間前に人工芝を天然芝へ切り替える突貫工事を実施したケースもあったが、整備が不十分だったことから芝の継ぎ目が剥がれるなど、選手から不満が続出した。
出場したアルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネスは「カナダ戦のピッチは最悪だったよ。走っているとピッチがめくれてくるんだ」と語り、アメリカ代表MFウェストン・マッケニーも「一歩踏み出すたびに足が滑る。イライラするよ」と不満を口にしていた。
今回のCWCで使用されるメットライフ・スタジアムやマイアミのハードロック・スタジアム、シアトルのルーメン・フィールド、フィラデルフィアのリンカーン・ファイナンシャル・フィールド、アトランタのメルセデス・ベンツ・スタジアムは来年のワールドカップでも使用される予定で、FIFA側もこの大会でピッチ状態をチェックすることになる。
FIFAのシニアピッチマネージャーを務めるアラン・ファーガソン氏も、来年のワールドカップへ難しいところもあると語っている。
「我々はクラブワールドカップ、来年のワールドカップというかつてない挑戦へ全力を注いでいる。NFLでも使用されている人工芝のスタジアムで戦うのは、おそらくこれまでのワールドカップと大きく異なる点だろう。通常のワールドカップではサッカー専用スタジアムを使うことになり、大会へ1年ほどかけて建設を進めていくことになる。それが今回はまるで異なる」
果たしてCWCへピッチの準備はできているのか。FIFA側にとっても大きなチャレンジだ。