「シティが今の彼をどう見ているのか…」 チェルシー移籍で完全開花のパーマー。シティが下した放出の決断は間違っていたのか

シティを離れ、飛躍を果たしたパーマー photo/Getty Images

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2023年にチェルシーに移籍した

トッド・ベーリー氏が共同オーナーとなってからのチェルシーは監督、選手の入れ替わりが激しく、安定した成績を残すことができていなかった。

それでも今夏エンツォ・マレスカ監督をレスターから引き抜き、プレミアリーグでは勝ち点31を稼いで、首位リヴァプールに次ぐ2位につける順調な滑り出しを見せている。特に攻撃が機能しており、15試合で35ゴールは現時点でプレミア最多の数字だ。

その攻撃をけん引するのが22歳のコール・パーマーで、創造性溢れるアイデアと正確無比なキックを武器に得点・アシストを量産している。
パーマーはプレミアのライバルであるマンチェスター・シティ出身のレフティで、23-24シーズンの夏の移籍市場で4700万ポンドの移籍金が支払われ、チェルシーに加入している。

当時シティでは控えの立場であり、前述の金額が支払われたことに驚く声も多かったが、そこからの結果を見ると、チェルシーが支払った移籍金は安かったと考えることもできる。

ポッドキャスト『The Rest is Football』に出演したアラン・シアラー氏はパーマーを放出したシティの決断に疑問を持つ1人だ。

「マンチェスター・シティが今の彼(パーマー)をどう見ているのか、(彼を移籍させるという)決断をどう思っているのかが気になる」

シティは攻撃のアイデアをケビン・デ・ブライネに依存しており、同選手が不在となれば前線での迫力は物足りなくなる。昨季はフィル・フォーデンがベルギー代表MFの代役を担ったが、今季はコンディションが安定せず、数字を残せていない。そのためパーマーの放出を惜しむ声は多い。

とはいえ、これは結果論に過ぎない。当時のパーマーがプレイするインサイドハーフと右ウイングには実力者が揃っており、彼らを押しのけて出場機会を得られる兆しはなかった。そこでチェルシーから多額のオファーがくれば、売却するのが普通だろう。クラブOBであるマイカ・リチャーズ氏は「FFPの規定を考えれば、完璧な移籍だった」と当時を振り返っている。

今のパーマーがシティにいれば、シティの攻撃はさらに凄みを増していたかもしれないが、あのままパーマーがシティに残っていたら、今のように輝いているかどうかはわからない。

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