アーセナルのOBであるセオ・ウォルコット氏はニューカッスルのストライカーであるスウェーデン代表FWアレクサンデル・イサク(25)を英『BBC』にて大絶賛した。
プレミアリーグ第11節のノッティンガム・フォレスト戦(3-1)でもゴールを決めたイサクはこれで公式戦4戦連続ゴールを記録。シーズンの序盤はなかなか点が取れなかったが、ここにきて調子をあげつつある。
ウォルコット氏はフォレスト戦の後、今季好調なフォレストのストライカーであるクリス・ウッドとイサクを比較し、プレミアリーグで活躍したレジェンドたちの名前を出してニューカッスルのストライカーへ最大の賛辞を送った。
「ウッドのフォレストでの役割は彼の強みを生かしたものだ。それは体格を生かしたキープ力を発揮し、ウイングがボックス内で作り出すチャンスを確実にものにすることである。彼はそのようなパスを出せば非常に効果的だし、今シーズンは本当にいいプレイをしてきた。しかしニューカッスルがやったようにパスを止めれば、彼を静かにさせることができる」
「イサクはウッドのようにプレイできるだけではなく、センターバックに別の問題も起こすことができる万能選手である。彼はスピードがあり、フィジカルも強い。さらに、ボールコントロールにも優れ、エネルギッシュなプレスもできる。彼はピッチ上で退屈しないタイプの選手であり、だからこそ止めるのが難しい。時には『ボールが来ないし、プレイに参加できない』と思って集中力を失う選手もいる」
「でもイサクなら適応できる。『OK、今のところ9番としてはうまく機能していない』と考え、10番としてプレイするために下がったり、あるいはサイドに流れてアンソニー・ゴードンが中に来る。彼はピッチ上のどこでも快適にプレイできる。ポジションをローテーションし、前線であらゆる役割をこなす能力が彼を常に脅威的な存在にしている。 選手としては、彼は今プレミアリーグでかなりユニークな存在だ。そして私にとって彼は、かつてのティエリ・アンリに最も近い存在だ」
「アンリはサイドでスタートしたので、その役割をよく理解していた。またイサクのスピードと強さは彼がその分野でも優れていることを意味している。しかしアンリが苦手としたのはゴールに背を向けてのプレイとヘディングだった。一方でイサクはヘディングができる。先週のアーセナル戦での決勝ゴールがその完璧な例だ」
「私は彼をこの世代のアンリと呼びたいが、さらに優れた要素を備えている。とにかく彼を私の世代の誰かに例えるならそうなるだろう。彼のプレイはディディエ・ドログバ、マイケル・オーウェン、アンリをミックスしたような感じだ。それに、サイドを駆け上がるセオ・ウォルコットのスピードも少し加わっている。これはなかなかいい組み合わせだと思わないか?」
そうそうたるレジェンドたちが持ち合わせていた資質をイサクはすべて兼ね備えていると語ったウォルコット。確かにイサクは192cmと大柄な選手だが、スピードもあり、足元の技術にも優れている。そのためポストプレイや裏抜け、ボックス内での決定的な仕事など幅広い役割を担うことができる。現プレミアリーグではNo.1の万能ストライカーと言ってもいいだろう。
昨シーズン、プレミアリーグ30試合で21ゴール2アシストを記録したイサクは今シーズンここまでリーグ戦9試合で4ゴール2アシストをマークしている。直近4試合で4ゴールを記録し、エンジンがかかってきたようにも見えるが、ニューカッスルのストライカーはここから大暴れとなるか。