14日、ブンデスリーガ第8節でマインツとハンブルガーSVが対戦した。マインツにはFW武藤嘉紀、ハンブルガーにはDF酒井高徳とそれぞれ日本人選手が所属しているのだが、彼ら以上に注目を集めたのは前節のブレーメン戦で初の先発出場を飾ったハンブルガーMF伊藤達哉だ。
左サイドで先発した伊藤は前節同様にボールを持てば積極的に仕掛けてチャンスメイク。小柄な日本人アタッカーのスピード、小刻みなテクニックにサポーターも歓声を上げ、伊藤がボールを持つと独特な空気がスタジアムを包んだ。
41分には伊藤が左サイドを突破してからグラウンダーのクロスを入れると、これがファーサイドのハーンの下へ。ハーンは右足で強烈なシュートを放ったものの、これはバーを直撃した。得点にはならなかったが、伊藤のプレイがハンブルガーの攻撃に特別なリズムを与えていたのは間違いない。
しかし伊藤はブレーメン戦と同じく55分に足を引きずりながら途中交代。ブレーメン戦でも足をつっていただけに、90分間戦い抜くにはまだ身体的に不十分なところがあるのだろう。ブンデスリーガで確固たる地位を築くためには改善すべきポイントだ。
試合の方はマインツが前半2分に右サイドを崩してアレクサンドル・マキシムの得点であっさり先制。9分にはハンブルガーのウォレスに同点ゴールを許したものの、後半に入るとステファン・ベルがヘディングシュートを決めてマインツが勝ち越し。その6分後にはダニー・ラッツァが追加点を挙げて突き放している。
マインツは68分にベンチスタートだった武藤も出場。酒井とマッチアップする機会もあったが、得点とはならず。終盤にはビデオ判定からハンブルガーSVにPKが与えられ、これをサリホビッチが決めて1点差に。それでもマインツが逃げ切って3-2で勝利し、勝ち点3獲得に成功している。
[スタメン]
マインツ:アドラー、ベル、ディアロ、ドナーティ、グバミン、ラッツァ、ウツトゥナリ(→コドロ 87)、ブロシンスキ、クアイソン(→武藤 68)、デ・ブラシス、A・マキシム(→セルダル 61)
ハンブルガー:マテニア、マフライ、ユンク、酒井高、ディークマイアー、ハント、ウォレス(→シッポロック 66)、エクダル、伊藤(→コスティッチ 55)、ハーン、ウッド(→サリホビッチ 79)
[スコア]
マインツ 3-2 ハンブルガーSV
[得点者]
マインツ:A・マキシム(2)、ベル(52)、ラッツァ(58)
ハンブルガーSV:ウォレス(9)、サリホビッチ(90)