「緊張感があった」とペルージャ会長
イタリアのペルージャで素晴らしい成長を続ける19歳の北朝鮮代表FWハン・グァンソンが、予定していたテレビ出演を母国からの指令により急遽キャンセルしていたことが話題となっている。
今年3月にカリアリとの契約を勝ち取ると、翌4月にはトップチームデビューを果たし、北朝鮮から初のセリエAプレイヤーとなったハン・グァンソン。今季は新天地ペルージャで早くも6試合出場5ゴールという圧巻のパフォーマンスを披露する同選手だが、そのサクセスストーリーに水を差す出来事が起きてしまった。
彼は24日にイタリアの国営放送『RAI』の番組に出演することで合意し、サッカー面での充実ぶりに関する質疑応答を予定していたものの、直前に母国北朝鮮からの連絡が入り、急遽これをキャンセル。伊『La Stampa』が報じている。ハン・グァンソンは母国の担当者から「テレビには絶対に出るな」と指示され、ペルージャのマッシミリアーノ・サントパードレ会長は、「連絡をよこしてきた平壌の人間は彼としか話したがらなかった。北朝鮮政府との間には緊迫した空気があるし、もし彼がテレビへ出たら祖国へ強制的に帰国させられるだろう」と言及。また、同会長曰く、その後のハン・グァンソンは「ホテルの部屋に閉じこもったまま」だという。
北朝鮮だけでなく、アジアの希望の星として世界最高峰のリーグで戦う同選手だけに、フットボール以外の要素が彼の足かせとならないよう願いたい。