リアル・キャプテン翼
今夏、ポルトガルの1部リーグに所属するポルティモネンセに1年間の期限付きで移籍を果たした中島翔哉が、ホームデビュー戦で怒濤の2ゴールを記録した。この活躍は日本のみならず、現地でも大きく報じられている。
ポルティモネンセは18日、ポルトガル・プリメイラ・リーガ第6節でフェイレンセと対戦。2試合連続で先発出場を果たした中島は、12分に味方からのパスをPA内で受けると、冷静にコントロールし左足でゴール中央に突き刺した。その7分後には最高のタイミングで相手DFの裏に抜け出し、飛び出したGKより先に絶妙なタッチでボールに触れ2点目を記録。その後1失点したものの、中島の移籍後初ゴールを含む2得点で、チームは今シーズン2勝目を挙げている。
中島の活躍を地元ポルトガルでは複数メディアが取り上げた。『Renascença』は、同国で「オリベル・ツバサ」の愛称で有名な日本の人気漫画「キャプテン翼」を引き合いに出し、中島を賞賛している。
同メディアのウェブサイトでは「君がツバサなのか」と題し、「中島翔哉はまるでオリベル・ツバサのように決定的な仕事をした。23歳の日本人アタッカーはわずか7分で2ゴールを記録し、一流であることを証明している。そしてその足からは、魔法のようなテクニックが披露された。また、(中島は)常時活発に動き、積極的にボールに関与し、自らチームのために働いていた」と報じている。
東京で生まれ育ち、今夏からポルトガルでの戦いを選んだ中島。昨年に行なわれたリオデジャネイロ・オリンピックでは、10番を背負い日本の攻撃を牽引し、1ゴールを記録している。しかし、浅野拓磨や井手口陽介といった同世代が活躍し、ロシアW杯の切符を掴んだA代表には現在呼ばれていない。それでも異国の地でこのパフォーマンスを続けていけば、ハリルホジッチ監督も無視することはできないだろう。中島は次節に控える強豪ポルトとの対戦で、その真の実力が試される。