ロベルト・レヴァンドフスキがクラブの補強策に不満を口にしたり、先日のアンデルレヒト戦で途中交代を命じられたフランク・リベリが腹を立ててユニフォームを投げつけたりと、ここ最近のバイエルンには嫌な話題もあった。
そのバイエルンは16日にホームでマインツと対戦したが、嫌な話題を忘れさせる最高のパフォーマンスを見せた。気になる前線にはアリエン・ロッベン、キングスレイ・コマン、トーマス・ミュラー、ロベルト・レヴァンドフスキが入ったが、その前線が躍動。80%近いポゼッション率を誇って一方的に攻め込むと、11分にはキミッヒのクロスからミュラーが放ったシュートがロッベンに当たってゴール。幸先よく先制する。
その後はコマンが決定機を外すなどもったいないミスもあったが、23分にロッベンが右サイドを突破して右足でチップキック。飛び込んできたGKの上をフワリと通したボールがネットを揺らし、2-0。ロッベンが得点を決めたあとにベンチまで走り、リベリとハグをしたのは印象的だった。
一方のマインツは何もできないまま時間だけが過ぎ、2-0で後半へ。50分にはバイエルンにあっさりと右サイドを崩され、ミュラーのクロスにレヴァンドフスキが合わせて3-0。この時点で試合を決めてしまう。
62分にはロッベンとの交代でリベリがピッチへ。指揮官のカルロ・アンチェロッティもスター選手たちの起用法には頭を悩ませているはずだが、アンデルレヒト戦でのユニフォーム投げつけ行為が批判されていたリベリにもアンチェロッティはチャンスを与えた。
その後もバイエルンが試合を支配する展開が続き、70分時点でバイエルンのパス本数は600本を突破。一方のマインツは200本にも届かない状況で、攻撃の組み立てに苦労していた。その状況を何とか打開すべく、76分には日本代表FW武藤嘉紀が登場。逆転は難しくともノイアー相手に一矢報いることが期待された。
ところが輝きを放ったのは再びレヴァンドフスキ。77分にキミッヒのクロスに頭で合わせて4-0。キミッヒはこの試合で全ての得点に絡んでおり、シンプルかつ正確なパスで攻撃を組み立てていた。フィリップ・ラームの後継者との評価も決して間違いではないだろう。
85分には武藤がフンメルスからボールを奪ってゴールまで独走するも、渾身のシュートはゴール左へ。ノイアーから得点を奪うチャンスだったが、惜しくも枠には飛ばなかった。
試合はそのまま4-0で終了。バイエルンがしっかりと勝ち点3を獲得し、嫌な話題を忘れさせる素晴らしい内容の試合を披露した。
[スタメン]
バイエルン:ノイアー、ボアテング(→ズーレ 62)、フンメルス、キミッヒ、ラフィーニャ、チアゴ、ビダル(→ルディ 72)、コマン、ミュラー、ロッベン(→リベリ 62)、レヴァンドフスキ
マインツ:アドラー、ドナーティ、ベル、ディアロ(→武藤 76)、バグロン、フライ、ブロンシンスキ(→グバミン 65)、ウツトゥナリ、セルダル、クアイソン、デ・ブラシス
[スコア]
バイエルン 4-0 マインツ
[得点者]
バイエルン:ロッベン(11、23)、レヴァンドフスキ(50、77)