代理人がレアル移籍当時を回想
欧州王者の心臓として、チームに欠かせない選手となっているドイツ代表MFトニ・クロースだが、彼の代理人がバイエルン・ミュンヘンからレアル・マドリードへ移籍した2014年当時を振り返っている。
ここ数年、サッカー界では信じられないような高額な移籍金が飛び交っている。今夏の移籍市場では、バルセロナからパリ・サンジェルマンへ電撃移籍を果たしたネイマールの移籍金が2億2200万ユーロ(約290億円)と言われ、まだま発展途上で実績も乏しい20歳前後の選手を獲得するために、1億ユーロ超えの大金を投じるクラブも現れた。
そんな中、クロースの代理人を務めるフォルカー・シュトルート氏が独『Sport Bild』インタビューに応じた際に、「近ごろの移籍金を見ればわかると思うが、クロースのレアル移籍は『世紀の移籍』と言えるだろうね。思い返してごらん。トニの移籍金はたった2500万ユーロ(約33億円)だ」とコメントし、異常なほどの高騰を見せる近年の移籍市場を疑問視した。米『ESPN』など複数メディアが伝えている。
そして「2013年後半、我々はバイエルンとの契約に合意することができなかった。そして、(2014年の)W杯やグアルディオラ監督のもとで成長し、世界最高の選手となったことで、トップクラブからオファーが来たんだ。これは当然の成り行きだと思う。トニはバイエルンのオファーに満足していなかったからね。交渉は中断したよ」と当時を回想した。
クラブと代表で世界一を経験し、名実ともに世界最高クラスの選手となったクロースが「たったの33億円」で獲得できた2014年。今では考えられないような数字だ。近年の移籍市場は、もはや『狂気の沙汰』と言っても過言ではないだろう。