早すぎる初黒星で苦境のバイエルン指揮官 ミュラーをめぐる元独代表の忠告をやんわり否定

各メディアより手腕を疑問視されているアンチェロッティ監督 photo/Getty Images

「彼との関係は問題ない」 

昨夏よりバイエルン・ミュンヘンの指揮を執っているカルロ・アンチェロッティ監督。UEFAチャンピオンズリーグ(以下UCL)で3回の優勝を誇る名将として知られているが、昨季にUCLとDFBポカールのタイトルを逃したほか、9日に行われたブンデスリーガ第3節ホッフェンハイム戦で今季初黒星を喫するなど、早くも苦境に立たされた。また、アリエン・ロッベンやトーマス・ミュラーが公の場で出場機会の少なさに不満を漏らすなど、求心力の低下も囁かれている。

こうした状況のなか、元ドイツ代表FWオリバー・ビアホフ氏がミュラーの起用法について言及。「彼(ミュラー)を常時起用するべき」という同氏の主張に対し、同監督が自身の見解を示した。米『ESPN』が伝えている。

「選手がピッチでプレイしていない時、当然のことながら幸せではない。ベンチに座って満足している選手よりも、プレイできない時に不満を持つ選手のほうが私にとって好ましいね。私も選手時代を経験しているから、プレイできない者の気持ちはある程度理解しているつもりだ。ミュラーとは日頃からコミュニケーションをとっているし、彼との関係に問題はないと考えている。彼がこのクラブにとって重要な選手であることは承知しているが、能力の高い選手を多く抱えている現状を忘れないでほしい。我々はシーズン全体を11人だけで戦い抜くことはできない。必ずローテーションが必要になるし、ミュラーがプレイする機会は必ずおとずれる。ただ、彼を含む誰かがスタンドに座ることを余儀なくされるのは事実だ。もちろん登録メンバー全員をスタメンに入れることはできないし、私にはその時のベストメンバーを組む責任がある。はっきりしているのは、誰もスタメンは保証されていないということだ。(ビアホフを含め、)アドバイスをくれる全ての人に感謝したいが、今は私へのアドバイスは必要ない。自分が今何をするべきか十分に把握しているからね」
今夏にハメス・ロドリゲスなどのビッグネームを獲得したこともあり、国内2冠やUCL制覇への期待が高まっているバイエルン・ミュンヘン。未だにミュラーの起用ポジションが定まらず、現時点で同選手の得点力を最大限に引き出しているとは言い難いアンチェロッティ監督だが、豊富な戦力を活かしきることができるだろうか。今後も同監督の人選や人心掌握に注目が集まる。

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