最前線の層に不安が
スペイン・スーパーカップでライバルのバルセロナを2戦合計5-1で破った際には楽観的なムードが流れていたが、レアル・マドリードの状況が少し変わりつつある。リーグ戦ではバレンシア、レバンテ相手に引き分けてしまい、早々にバルセロナと勝ち点差が4も開いてしまった。
ただ、勝ち点差以上に気になるのはFWカリム・ベンゼマの負傷離脱だ。ベンゼマはレバンテ戦で負傷し、復帰までには1カ月以上かかると見られている。これで一気に注目を集めているのが、今夏チェルシーに移籍したアルバロ・モラタだ。
モラタは昨季までベンゼマのバックアッパーとして非常に頼れる存在だったが、先発出場の機会が少ないことを理由に移籍を選んだ。チェルシーでも開幕4試合で3ゴールと結果を出しており、得点力のあるFWなのは間違いない。一方、そのモラタを売却してしまったレアルは難しい状況に立たされている。
英『Daily Mail』はチェルシーでモラタが活躍していることもあり、「モラタを売却したのはミスだった」と報じている。しかもレアルはモラタに加えて第3FWだったマリアーノまで放出しており、センターフォワードの層は薄い。同メディアは楽観的なムードは消え去ったと伝えており、シーズン開幕早々からレアルは問題を抱えてしまった。
楽観的なムードが消え去ったことで集中できるとポジティブに捉える向きもあるが、指揮官ジネディーヌ・ジダンはこの1か月間ベンゼマの穴を上手く埋めていかなければならない。まだリーグ戦は開幕したばかりで、バルサとの勝ち点差を埋めることは可能だ。しかしベンゼマ離脱後も苦戦が続くようであれば、ジダンの立場も危うくなってくるはずだ。