「信じられない現象」
中国の上海申花で指揮を執るグスタヴォ・ポジェ監督は、昨年末に獲得を発表した大物FWカルロス・テベスとの契約が有意義なものだと考えているようだ。
時にピッチ上を当てもなく闊歩し、また、“仮病”で上海ディズニーランドを満喫することさえあったテベスだが、スコアボードにおいて存在感を放つことはできていない。年俸約46億円、週給9000万円を受け取るこのアルゼンチン人FWに対して、現地サポーターからは厳しい野次が向けられるものの、ポジェ監督は“異なる視点”からテベスへ一定の評価を下している。『Reuters』が指揮官のコメントを伝えた。
「我々はカルロス・テベスとサインしたことで、とても信じられないような現象が起きているんだ。去年、私がイギリスに居た頃は中国スーパーリーグの試合など、テレビで観ることは不可能だったし、あり得なかった。でも、今ではあの『Sky』が中国の試合を放送しているし、南米からも我々の試合を観ることができる。これは間違いなくテベスのおかげだよ」
過去には“マラドーナの後継者”とも謳われ、マンチェスター・ユナイテッドやユヴェントスといった超名門クラブで活躍してきたテベス。ゴールスコアラーとしての役割よりも、むしろテレビプログラムの編成において大きな革命をもたらしていたようだ。
なお、今季のテベスはいまだ2ゴールを決めるにとどまっており、世界最高峰の年俸を受け取るに値する仕事は果たせていない。