先輩との逸話を明かす
スペインのレアル・マドリードでプレイするブラジル代表DFマルセロが、同クラブへの入団時を回想している。
今や不動の左SBとしてサンティアゴ・ベルナベウのサイドエリアを支配する29歳のブラジル人がレアルへの移籍を果たしたのは、ファビオ・カペッロ政権下の2006-07シーズン途中のことだ。ゴンサロ・イグアインやフェルナンド・ガゴと共に南米から送り込まれた18歳の刺客は当初、レアル・マドリードの新たな同僚たちに“圧倒された”のだという。スペイン紙『MARCA』が、2007年冬の記憶を掘り起こすマルセロの言葉を伝えている。
「初めてレアル・マドリードのロッカールームへ入った時、僕の目に飛び込んできたのはロビーニョやシシーニョ、ジュリオ・バチスタ、エメルソン、ロナウド、ロベルト・カルロス、カシージャス、ラウール、ベッカム、そしてカンナバーロの姿だ。“小さなマルセロ”はその時に呟いたよ。『クソッタレ! 奴らはゲームでしか知らないよ』ってね。あのメンツには相当圧倒されたけど、ロベルト・カルロスは初日にすぐ僕のところへ来てくれて携帯電話をくれたんだ。困った時にいつでも使えるようにね」
マルセロによる“世にも奇妙な想い出”はさらに続く。
「あと打ち明ける必要があるとすれば、僕は16歳までチャンピオンズリーグという大会の存在を全く知らなかった。(2003-04シーズン決勝で)ポルトとモナコが対戦していたから『なんだこの試合は? チャンピオンズ? 何?』って友人に聞いたら、彼が『チャンピオンズリーグの決勝戦』だと教えてくれたんだ」
今となっては、彼はその欧州最高峰の舞台において確固たる地位を築き上げ、主人公としての立場を楽しむ身分だ。そして、どこかに存在する“未来のマルセロ”が虎視眈々とそのポジションを継承すべく、日々のトレーニングに明け暮れていることだろう。