いざ、決戦へ
ナーバスになるのも無理はない。5日に運命の大一番に臨む韓国代表指揮官シン・テヨンが、対戦国の記者へ“怒りの対応”を見せつけている。
生きるか死ぬかの超ビッグマッチだ。ロシアW杯に向けたアジア最終予選で勝ち点14の2位につく韓国だが、すぐ背後に迫るシリアとウズベキスタンの存在によって、負ければ最悪の事態も想定しなければならない。最後の瞬間まで白熱のバトルを演じることを強いられ、最も困難な局面で同国のボスを委ねられたシン・テヨンは、最終節前の会見に強張った表情で出席すると、ウズベキスタン記者による執拗なネガティブキャンペーンにとうとう耐えることができなかった。
ただでさえテンションを抑えることが困難な決戦を前に、ウズベキスタン人記者から「韓国はプレイオフを想定していますか?」との先制パンチを受けると、シン・テヨンは「全くしていない。勝つために来たから微塵も考えていないよ」と断言。さらにその直後、同じ記者から「韓国はプレイオフへ回ることが濃厚ですよね?」との心理戦を仕掛けられると、同監督は「一切、考えていない。我々は有利な立場にいる」と、再び“教科書通り”の振る舞いを見せたが、これが彼に可能な最後の警告だった。
会見場の視線を独占するアグレッシブな記者は最終口撃として、「でも韓国は最終予選ではアウェイで1勝もしていない。あなたが就任してからも未勝利。それなのになぜ勝てると思うのですか?」と畳み掛けた途端、温厚なシン・テヨンも仏の顔を破棄。「君は何を言ってるんだ! 我々は勝つために来たと言っているんだよ」と反論し、同記者が仕掛けた心理戦に終止符を打っている。韓国『ソウル新聞』が一連のやり取りを伝えた。
W杯本戦のチケットをかけた大一番を控え、監督、選手、サポーター一同、平常心を保つことに苦労しているものの、ウズベキスタンとの一戦では冷静に、そして確実に勝利をもぎ取る必要がありそうだ。