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華麗なる一族がまたしてもサッカー界を席巻することになりそうだ。イングランドのチェルシーを保有する石油王ロマン・アブラモビッチ氏の息子が、莫大な資金を支払いロシアの名門を買収することで合意に達したという。
アルカディ・アブラモビッチ、23歳。彼は2003年7月にチェルシーを買い取り、ファン・セバスチャン・ベロンやエルナン・クレスポ、クロード・マケレレ、そしてダミアン・ダフといった実力者に次々と青色のユニフォームを纏わせたロシア人大富豪の息子であり、若干23歳ながら大きな入札を決心した実業家でもある。
ロシアの『Sport Express』はこの非常に“アグレッシブ”な23歳が、かつて本田圭佑も所属したことで知られるCSKAモスクワの経営権取得を画策しており、名門の爆買いに2億5000万ユーロ(約325億円)を支払う覚悟があると報道。一部ではすでに合意に達しているとの情報も飛び交っている。アブラモビッチファミリーはかねてよりCSKAモスクワの大ファンとして知られており、彼らの保有する石油企業「シブネフチ」(現ガスプロムネフチ)も長年にわたり同クラブのスポンサーを務めてきた。
近年はサッカー市場におけるハイパーインフレが日常茶飯事と化しており、選手1人あたりの獲得に要する移籍金が50~60億円を優に超えるなど、その価値は急騰。アブラモビッチ氏やレアル・マドリードのフロレンティーノ・ペレス会長といった億万長者こそ、この潮流を作り上げた張本人といって差し支えないだろう。もちろんチェルシーサポーターが2003年の夏以降、それまでは決して感じることのなかったエクスタシーに浸っていることは言うまでもないが。