苦難の日々を語る
今夏にアーセナルとの新契約にサインしたアーセン・ヴェンゲル監督が、その判断を下すまでに大きな躊躇があったことを明かしている。
昨季のバイエルン・ミュンヘン戦における大敗や下位チーム相手の低調なパフォーマンスなど、多くのネガティブな要素によってアーセナルからの退任が濃厚とされていたヴェンゲルだが、最終的にクラブとの関係継続を決断し、新たな契約を締結。曰く、その背景には多くの苦悩と葛藤、そして他クラブからの誘いがあったようだ。仏『Telefoot』の取材で明かしている。
「たしかにパリ・サンジェルマンとのコンタクトがあったのは事実だ。そして、アーセナルと新契約を結ぶことには個人的な都合により躊躇があった。もうこのクラブを率いて20年になるが、いつの日も私は自分に問いかけてきたよ。『私はこのクラブを指揮するべきなのか』とね。昨季は多くの苦難もあったし、異なるクラブを率いる可能性は大いにあり得たよ」
2003-04シーズンには圧巻のパフォーマンスで無敗優勝を達成するなど、多くの実績を残してきたヴェンゲルだが、その後は主軸となる名手を次々と抜き取られ、現在のマーケットにおける入札合戦には過度の関与を控えている状態だ。サポーターの我慢も限界に達した時、フットボールの申し子ともいうべきこの老将はどんな答えを示してくれるのだろうか。