今季の競争は熾烈だ
白い巨人と赤い悪魔は合意に達したものの、“ウェールズの怪人”がそれを許さなかった。
スペインのレアル・マドリードでプレイするガレス・ベイルは今夏、破格の移籍金でマンチェスター・ユナイテッドへ加入することが濃厚だと報じられていたものの、最終的にビッグディールは叶わず、サンティアゴ・ベルナベウに残留。サッカー誌『Don Balon』はこれがウェールズ代表アタッカーによる決断だったと伝えている。
曰く、レアルのフロレンティーノ・ペレス会長はユナイテッドから提示された9200万ポンドという巨額オファーを快諾し、その代役としてモナコに在籍していたキリアム・ムバッペとの契約を画策するも、ベイル自身がユナイテッドへの移籍を“リスキーなプロジェクト”だと判断した為に実現には至らなかったのだという。
だが、レアル・マドリードでの挑戦を続けることもまた同選手にとってはリスキーなものだ。彼のプレイするポジションには現在評価を急上昇させている新鋭マルコ・アセンシオが君臨しており、長らく効果的な働きを見せていないベイルにとっては厄介なライバルと言える。もちろんジネディーヌ・ジダンはベイルへの信頼を放棄している訳ではないが、このままアセンシオの奮闘が続き、クリスティアーノ・ロナウドの復帰も叶えば、ウェールズ人ドリブラーに保証されるスペースは極限られたものとなるに違いない。
無事にレアル残留を果たしたベイル。次なる目標は定位置の確保となるだろう。