近年イタリアサッカー界を支配していたユヴェントスに、予想外の事態が起きた。クラブの成功を最終ラインから支えてきたDFレオナルド・ボヌッチを、まさかのチャンピオンズリーグ出場権すら持たないミランに奪われてしまったのだ。ボヌッチは世界トップレベルのセンターバックで、同選手が抜ける穴は大きい。
ミランは近年こそ調子を落としているが、長年ユヴェントスやインテルなどとセリエAのトップを争ってきたチームだ。ユヴェントスサポーターもそんな永遠のライバルに主力中の主力を奪われたことに失望したことだろう。しかし、クラブOBのアレッシオ・タッキナルディ氏はこの失望感こそ昨夏ナポリのサポーターが感じていたものだと指摘する。昨夏ナポリは大エースのゴンサロ・イグアインをユヴェントスに引き抜かれてしまい、ナポリサポーターはせっかく見えてきていた優勝のチャンスを最悪の形で潰されたとショックを受けたことだろう。
伊『Radio Crc』によると、タッキナルディ氏は「ミランは今もっとも野心的になっているクラブの1つで、彼らは再び歴史を作ろうとしている。今回ボヌッチがミランに向かったが、この感覚はナポリがユーヴェにイグアインを売却した時もあった。今度はビアンコネーリの番なのさ」とコメントしており、ナポリサポーターも同じような感覚をイグアイン売却時に感じたはずとの意見だ。
国外のクラブならまだしも、国内のライバルに世界トップレベルのセンターバックを明け渡してしまうなどサポーターが許すはずもない。来季ユヴェントスとミランの直接対決は何かと荒れそうだが、ユヴェントスサポーターはボヌッチの移籍に何を感じているのか。