レアル・マドリードFWクリスティアーノ・ロナウドほどプレイスタイルを変化させていった選手も珍しいだろう。スポルティング・リスボンからマンチェスター・ユナイテッドにやってきた頃のロナウドは派手な足技で相手DFをかわすことに喜びを見出している華奢なイケメンアタッカーとのイメージだったが、徐々にゴールマシーンへと変貌。今ではゴール前で実にシンプルな動き出しからゴールを奪う選手になっている。
何より凄いのは空中戦の強さだ。デビュー当初からは考えられないほど筋肉のついた体は相手DFのチャージにも負けない強さがあり、空中戦を支配している。英『Squawka』によると、ロナウドは2012-13シーズン以降欧州五大リーグでは最も多くのヘディングゴールを決めている選手なのだ。
その数は33点に及び、2位のアーセナルFWオリヴィエ・ジルー(25点)、3位アスレティック・ビルバオFWアリツ・アドゥリス(24点)、4位クリスタル・パレスFWクリスティアン・ベンテケ(23点)に差をつけている。この3人はいずれも空中戦の強さに定評のあるパワー型FWなのだが、ロナウドは彼ら以上に頭からゴールを奪っている。
空中戦にも強く、動き出しの上手さと一瞬のスピード、さらには正確なワンタッチシュートを併せ持つロナウドは理想的なセンターフォワードと言えるだろう。デビュー当初はドリブルキングだった選手が今では空中での勝負を得意とする存在へと変化している。