U-20W杯制覇もイングランドに残る不安 ”新・黄金世代”はプレミアリーグで使ってもらえるか?

レンタルから戻れない可能性も

レンタルから戻れない可能性も

主要メンバーの1人ソランケ photo/Getty Images

韓国で開催されたU-20ワールドカップは、イングランド代表の優勝で幕を閉じた。近年のイングランドはA代表がEUROやワールドカップで目立った成績を残せていないため、U-20の大会ながら優勝を喜ぶ声が広がっている。しかし、問題はここからU-20の選手たちが大きく飛躍できるのかどうかだ。

英『BBC』もU-20の選手たちの奮闘を称えているが、現時点でほとんどの選手がトップクラブで出場機会を得ていないことを取り上げている。今回の代表には21名召集されているが、このうち約半数はレンタルに出されている選手だ。ドミニク・ ソランケ、ジェイク・クラーク・ソルターはチェルシー、アーセナルのエインズリー・メイトランド・ナイルズ、リヴァプールのセイ・オジョ、オヴィエ・エジャリアなど、イングランドを代表する強豪クラブに所属している選手もいる。しかし、彼らはレンタルに出されているかU-23のカテゴリーでプレイしているケースが多い。

今回U-20ワールドカップを制したイングランドの選手たちには「新たな黄金世代」といった呼び名もついているようだが、英『Daily Mirror』は「レンタル世代」で終わってしまう可能性もあると不安視している。若い選手たちが国際舞台で結果を出したのは非常にポジティブなことだが、それをプレミアリーグのトップクラブがどこまで活かしてくれるかは疑問だ。チェルシーやマンチェスターユナイテッド、マンチェスター・シティなどは豪華な選手が毎年のように加入するため、イングランドのA代表の選手でもポジションを確保するのは簡単ではない。U-20の選手が他クラブで出場機会を得たとしても、欧州最高峰の舞台であるチャンピオンズリーグには出場した経験がないという結果になることも珍しくない。それはイングランド代表にとって悪い話だ。
同メディアは前回のU-20ワールドカップ2013からは複数の選手が出世した と取り上げている。たとえばマンCのジョン・ストーンズ、エヴァートンのロス・バークリー、トッテナムのハリー・ケイン、エリック・ダイアー、サウサンプトンのジェームズ・ウォード・プラウズなどだ。彼らは所属クラブで主力になっており、2018ロシアワールドカップ出場を目指す代表チームの中心メンバーだ。このように成功を収める選手が今回のU-20ワールドカップ優勝メンバーからも出てきてほしいところで、各クラブも彼らの能力を信じて積極的にチャンスを与えていくべきだろう。

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