昨季ジョゼップ・グアルディオラが率いていたバイエルンは、負傷者に悩まされていた。フランク・リベリやジェローム・ボアテング、ハビ・マルティネスなど主力選手の負傷が続き、なかなかベストメンバーが揃わない苦しいシーズンとなってしまった。指揮官にとって選手の負傷離脱は頭の痛い問題だが、かつてバイエルンを指揮したオットマー・ヒッツフェルト氏は選手全員が100%の状態にあっても困ると主張している。
現在バイエルンは負傷離脱していたリベリとボアテングが復帰し、ベストメンバーが揃いつつある。指揮を執るカルロ・アンチェロッティにとっては喜ばしいことだが、ヒッツフェルト氏は選手が揃いすぎると全員のメンタルをコントロールすることが難しくなると語っている。独『Sport Bild』が伝えている。
「今アンチェロッティはいくつか厳しい判断をしなければならない。非常にピリピリした状況だよ。全選手が100%の状態にあるのは特別なことだが、監督にとっては問題になるかもしれない。アンチェロッティは誰をベンチに置くのか、誰をスタンドに座らせないといけないのか自分自身に問わないといけないんだ」
ヒッツフェルト氏は数名の選手が軽傷を負った方がやりやすい時があるとまで語っており、スター選手が万全の状態で揃いすぎることも考え物なのかもしれない。今季もトーマス・ミュラーがベンチに座る機会が増えており、アンチェロッティは試合に出場できない選手のメンタル面もケアしていく必要がある。リベリの復帰で攻撃陣はさらに豪華になったが、アンチェロッティはシーズン終了まで選手を上手くコントロールしていけるか。