“リベロ・長谷部”はドイツに新たなトレンドまで生み出す!? 地元紙も認める3バックの流行

3バックはもうレアではない

3バックはもうレアではない

フランクフルトに所属する長谷部 photo/Getty Images

今季ニコ・コバチ率いるフランクフルトで印象的なのは、日本代表MF長谷部誠を最終ラインの中央に配した3バックシステムだ。長谷部はサイズ的にもセンターバックというタイプではないが、チームに安定をもたらすリベロとしてコバチから絶対の信頼を受けている。このシステムこそ前半戦のフランクフルトが好調を維持していた理由であり、今のチームは長谷部なしで語ることができない。

数年前までは、3バックはサイドにスペースを空けてしまいやすいとの理由で4バックを選択するチームがほとんどだった。しかし近年は守備時に5バックに変化する3バックを採用するチームが増えている。こうした流れはドイツ国内でも広がっており、地元紙『Frankfurter Neue Presse』は長谷部のリベロ起用が1つのトレンドになっていると分析している。

長谷部の動きはドイツのレジェンドであるフランツ・ベッケンバウアー氏を想起させると言われており、長谷部がフランクフルトの皇帝のような位置付けになっている。やり方はフランクフルトと全く異なるが、ドルトムントの指揮官トーマス・トゥヘルも試合によって3バックと4バックを使い分けている。長谷部が全ての理由ではないとしても、今後フランクフルトの3バックをモデルにするチームが増えても不思議はない。
ドイツ以外で見ると、イタリア・セリエAではもう少し早い時期から3バックが流行していた。ユヴェントスも3バックを中心に成功を収めており、イングランドではチェルシーやトッテナムも採用。3バックの使用は珍しいものではなくなっている。中でも小柄な長谷部を中央に配すやり方は特徴的で、長谷部はドイツ国内に新たなトレンドを生み出そうとしているようだ。

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