2017年は大胆な世代交代も検討すべき! 久保、南野ら躍動する”リオ世代”にかかる一年後への期待

世代交代に踏み切るなら今しかない

世代交代に踏み切るなら今しかない

クラブで定位置失う本田と香川 photo/Getty Images

2014ブラジルワールドカップ終了後、日本代表は思うような結果を残せない苦しい日々を過ごしてきた。相変わらず主力メンバーの顔ぶれは2014年大会の頃と変わらず、しかもこれまで主役だった本田圭佑や香川真司、長友佑都らも所属クラブで出場機会を得ていない。気付けば2018ロシアワールドカップが約1年後に迫っており、現状は不安の方が大きい。

そんな中、2017年に入って若い選手たちが結果を出している。ベルギーのヘントではFW久保裕也がチームを勝利に導く得点を決めており、高い評価を得ている。左右両足で得点を決めていることも大きく、年齢的にも期待できる逸材だ。

その久保より1つ若い22歳のザルツブルクFW南野拓実も得点を量産している。今では得点ランク上位に食い込んでおり、その得点力は注目に値する。久保も南野も2列目を主戦場としており、右サイドでもプレイできる。ここは近年本田が務めてきたポジションだが、ミランで出場機会を得ていない現状を考えると久保と南野は検討すべきオプションと言えるはずだ。さらに2人ともトップ下、あるいはシャドーストライカーのような役割でもプレイ可能で、香川真司や今冬セレッソ大阪に復帰したMF清武弘嗣とて安泰ではない。
国内組も興味深い。開幕したばかりのJリーグでは横浜F・マリノスで10番を背負うFW斉藤学が左サイドから印象的なプレイを連発しており、得意のドリブルは代表でも戦力となるはずだ。左サイドにはヘルタ・ベルリンで活躍する原口元気もいるが、斉藤も面白いオプションとなるだろう。

また、経験が浅いもののFC東京のFW中島翔哉も興味深いタレントだ。南野とともに昨年のリオデジャネイロ五輪でもプレイした中島は、細かなタッチを活かしたドリブルを得意としている。カットインからミドルシュートも放つことができ、小柄ながら面白い存在だ。今季は開幕から2試合連続で途中出場し、得点も決めている。年齢を考えても来年のワールドカップまでに大きく飛躍してほしいタレントの1人だ。

大舞台での経験や、これまで積み上げてきた実績で本田や香川に敵う日本人選手はいないだろう。今も彼らはビッグクラブに所属しており、レベルの高い環境を知っていることは大きい。しかし、これほど出場機会がないようでは日本代表でスタメンとして送り出すのは難しい。南野や久保に来年のワールドカップへ向けて大きな期待をかけるのは酷かもしれないが、彼らが本田や香川を蹴落とすほどの勢いを見せなければ日本の成長はない。少なくとも今の状況が変わらないのであれば本田や香川に代表の主役を任せるわけにはいかず、2017年は大胆な世代交代に踏み切る必要があるかもしれない。まずは肝心のワールドカップ出場権を掴むため3月23日のUAE代表戦に勝たなければならないが、代表監督のヴァイッド・ハリルホジッチはどんな11人を並べるのだろうか。

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