これまでのバルセロナは、リオネル・メッシが勝利をもたらす神のような存在だった。それは今季も変わらず、いくつかの試合でメッシは決定的な働きを見せている。しかし、8日に行われたPSGとのチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦2ndレグは別だ。この試合で輝きを放ったのは、メッシから世界最高の選手の座を奪わんとするブラジル代表FWネイマールだ。
ネイマールはバルセロナの敗退が決まったかと思われた試合終盤に覚醒。後半43分に直接フリーキックを決めてチームメイトを盛り上げると、その3分後にはPKから得点。さらに4分後には左足のフワリとしたクロスをペナルティエリア内に送り、これにセルジ・ロベルトが反応して逆転。ネイマール劇場と呼べる圧巻のパフォーマンスだった。
スペインメディアもネイマールを絶賛しており、『MARCA』はネイマールのパフォーマンスがバロンドールにふさわしいものだったと伝えている。さらに『as』も「魔法の549秒間だった」と終盤に見せた執念と閃きを称賛している。
ネイマールは以前からメッシ、クリスティアーノ・ロナウドからバロンドールを奪う選手になるのではないかと言われ続けてきたが、PSG戦でのパフォーマンスでそれに値する選手ということを改めて示したと言える。あとはこれを継続できれば、世界最高の選手になる日も近いはず。PSGはブラジルの真珠を目覚めさせることに大きく貢献してしまったのかもしれない。