“点取り屋”はいないのに得点数増加 セビージャ元指揮官エメリとサンパオリの違いとは

得点数などは増加

得点数などは増加

セビージャを率いるサンパオリ photo/Getty Images

今季からホルヘ・サンパオリが指揮を執っているセビージャはここまで非常に好調だ。リーグ戦では首位レアル・マドリードを勝ち点差3で追っており、チャンピオンズリーグでも決勝トーナメント1回戦1stレグでレスター・シティ相手に2-1と先勝している。昨季まで指揮を執っていたウナイ・エメリの下でもヨーロッパリーグ3連覇を果たすなど驚異的な力を誇っていたのだが、今季はそれを上回る強さだ。では、セビージャのいったい何が変わったのか。

何よりの違いは組み立ての部分だろう。ビルドアップでは両センターバックがワイドに開き、後方からしっかりとゲームを組み立てている。英『Squawka』によると、今季アンカーの位置で大活躍しているスティーブ・エンゾンジはエメリのチームでは1試合平均のパス本数が35・82本だったが、サンパオリの下では67・78回にまで上昇している。今のセビージャはエメリのチームより攻撃的で、細かくパスを繋いでいることが分かる。

1試合平均の得点数でも昨季の1・34点に対して今季は2点まで増えている。しかも今のセビージャには絶対的なセンターフォワードがいない。昨季は現在アトレティコ・マドリードで活躍しているケビン・ガメイロが29得点も決めてくれたが、今季はそのようなエースストライカーは不在だ。その中でもセビージャは得点数を伸ばしており、同メディアもガメイロ抜きでの得点数増加に驚いている。
ガメイロのような選手がいなくなったかわりに今のチームはリーグ戦で14選手が得点を決めるなどバラエティ豊富で、1人のエースに頼っていない。同メディアはこれも今のセビージャを抑えるのが困難な理由と伝えており、サンパオリのチームはどこからでも得点を奪える怖い集団になっている。サンパオリはチリ代表でも魅力的なサッカーを披露していたが、就任初年度でセビージャをここまで完成度の高いチームに仕上げたあたりに手腕が表れていると言えるだろう。

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