レアル・マドリードといえば、クリスティアーノ・ロナウドやガレス・ベイルを筆頭にお金をかけてスター選手を集めているクラブとのイメージがある。それこそがレアルの強さの源だったわけだが、今は少し状況が変わりつつある。
現在のレアルでは、多くの下部組織出身者が輝きを放っているのだ。レヴァークーゼンへのレンタル移籍で急成長した右サイドバックのダニエル・カルバハル、ぺぺを放出可能な選手にしているDFナチョ・フェルナンデス、中盤で必要不可欠な存在になっているカゼミーロ、サイドハーフとして驚異の運動量を誇るルーカス・バスケス、カリム・ベンゼマのバックアッパーとして最高の働きを見せるFWアルバロ・モラタ、そして今季公式戦デビューを飾ったFWマリアーノも下部組織に所属していた経験を持つ選手だ。
スペイン『MARCA』も下部組織出身選手が増えていることを取り上げており、今のレアルはただお金に頼っているクラブではない。これまではライバルのバルセロナが自前の選手を軸に戦っているとのイメージだったが、今ではレアルの方が下部組織出身選手を巧みに起用しているように見える。
レアルは今後もドルトムントのピエール・エメリク・オバメヤンやウスマン・デンベレなどの才能を多額の資金で獲得しようとするかもしれないが、バスケスやモラタ、カゼミロ、カルバハルは変わらず主力であり続けるだろう。指揮官ジネディーヌ・ジダンの下でチームは最高の時期を過ごしているが、下部組織出身選手が活躍していることも嬉しい変化と言えそうだ。