[EURO2016レビュー 1]ポルトガルに初戴冠をもたらした選手たちの想い

運を味方につけ、勝ち上がったポルトガル

24カ国で争われたEURO2016は、ポルトガルの初優勝で幕を閉じた。

なぜポルトガルが勝ったのか。最大の勝因は運を味方につけたことだろう。

ポルトガルは決勝まで7試合を戦ったが、グループリーグは3分け、ラウンド16でのクロアチア戦と決勝のフランス戦は延長勝ち、準々決勝のポーランド戦はPK勝ちで、90分での勝利はウェールズとの準決勝しかない。これは異例の勝ち上がりだ。
決勝トーナメントの組み合わせでも、ツイていた。開催国フランス、世界王者ドイツ、3連覇を狙う王者スペインなど優勝経験国が、逆のブロックに集中。グループリーグで苦しんだポルトガルがこちらに組み込まれていたら、決勝進出もあったかどうか。 もちろん、ただ運が良かったわけではない。ポルトガルには幸運を勝利につなげる力が備わっていた。

1勝6分けという90分での勝敗は、ポルトガルが負けないチームだったことを物語る。フランスとの決勝に代表されるように、彼らは守備力によってEUROを制した。

ポルトガルはルイ・パトリシオという大会屈指の守護神を擁していた。だが、キーパーだけで守り切れるほどEUROは甘くない。ポルトガルが崩れなかったのは、この国にはもともと、守備の文化が浸透しているからだ。

スペインが2連覇を達成した前回大会、無敵の王者を120分無失点に抑え込んだのがポルトガルだった。PK戦で敗れたが、危険な縦パスを徹底して封じ込めた。その守備力は今大会も健在だった。この守りを徹底させたのが、サントス監督だ。

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