SemiFinal ドイツ 0-2 フランス
2016年7月7日/マルセイユ/現地21時キックオフ
残り2試合となったEURO2016、世界王者のドイツと開催国のフランスが準決勝で激突した。スペインを退けたイタリア相手に、9人目までもつれ込んだPK戦を制したドイツ。一方、イングランドを倒して勢いのあったアイスランド相手に、5発で快勝したフランス。EURO史上でこの2チームの対戦は、今大会が初となっている。
ドイツはイタリア対策の3バックから本来の4バックへ。フランスは前回と全く同じメンバー・フォーメーションのまま臨んだ試合は、両チームが立ち上がりに惜しいチャンスを作ったが、失点を回避するために手堅い試合運びを見せた。しかし、ポゼッションを高めるドイツが次第にペースを握り、前半を優位に進める。
両チームがゴールネットを揺らすことができず、スコアレスで試合を折り返すと思われた。しかし、守備に追われていたフランスがラストチャンスをモノにする。アディショナルタイムにコーナーキックを得ると、シュバインシュタイガーのハンドを誘発。主審の判断が遅れ、スタジアム内の時が一瞬止まったようであったが、PKを獲得した。これをグリーズマンが落ち着いてゴール左へ決め、フランスが1点リードして試合を折り返した。
後半に入ってもドイツが試合のペースを握る。しかし、61分に守備の要であるボアテングが負傷。予期していない交代カードを切らされることとなった。
すると、72分にフランスが追加点を挙げる。ドイツのペナルティエリア内左でポグバがボールを奪うと、シザースフェイントで相手をかわして中央へクロス。GKノイアーがクロスに反応してボールを弾くが、こぼれ球をグリーズマンが押し込み、ドイツを突き放した。そして、この日2点目を挙げたグリーズマンはゴールパフォーマンスとして、両手の親指と小指を立てて喜びの舞を見せた。
その後、ドイツがいく度となくフランスゴールを襲うが、試合はこのまま終了。フランスがドイツを2‐0で破った。
世界王者のドイツは負傷者や累積警告に泣かされ、W杯得点王のミュラーも無得点で大会を去ることとなった。一方のフランスは、開催国の勢いで尻上がりに調子を上げて決勝進出。その決勝ではクリスティアーノ・ロナウドを擁するポルトガルと対戦する。
[ドイツ代表]
監督
ヨアヒム・レーヴ
GK
マヌエル・ノイアー(バイエルン)
DF
ジョシュア・キミッヒ(バイエルン)
ジェローム・ボアテング(バイエルン)
ベネディクト・ヘベデス(シャルケ)
ヨスナ・ヘクター(ケルン)
MF
エムレ・ジャン(リヴァプール/イングランド)
バスティアン・シュバインシュタイガー(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)
メスト・エジル(アーセナル/イングランド)
トニ・クロース(レアル・マドリード/スペイン)
ユリアン・ドラクスラー(ヴォルフスブルク)
FW
トーマス・ミュラー(バイエルン)
交代出場
61分 シュコドラン・ムスタフィ(バレンシア)
(OUT ジェローム・ボアテング)
67分 マリオ・ゲッツェ(バイエルン)
(OUT エムレ・ジャン)
79分 レロイ・サネ(シャルケ)
(OUT バスティアン・シュバインシュタイガー)
[フランス代表]
監督
ディディエ・デシャン
GK
ウーゴ・ロリス(トッテナム/イングランド)
DF
バカリ・サニャ(マンチェスター・シティ/イングランド)
ローラン・コシエルニー(アーセナル/イングランド)
サミュエル・ウンティティ(リヨン/フランス)
パトリス・エヴラ(ユヴェントス/イタリア)
MF
ポール・ポグバ(ユヴェントス/イタリア)
ブレーズ・マテュイディ(パリ・サンジェルマン)
ムサ・シソコ(ニューカッスル/イングランド)
アントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリード/スペイン)
ディミトリ・パイェ(ウェストハム/イングランド)
FW
オリヴィエ・ジルー(アーセナル/イングランド)
交代出場
71分 エンゴロ・カンテ(レスター/イングランド)
(OUT ディミトリ・パイェ)
78分 アンドレ・ピエール・ジニャック(ティグレス/メキシコ)
(OUT オリヴィエ・ジルー)
90+2分 ヨアン・キャバイエ(クリスタル・パレス/イングランド)
(OUT アントワーヌ・グリーズマン)
※所属チームは、2015/16シーズンです。
[得点]
フランス:グリーズマン(45+2、72)