若返りの薬でも発明されない限り、その発言はジョークの域を出ることはないだろう。かつてサントスでプレイしたブラジルの王様ペレが今年の8月に開幕するリオ五輪について、自身の現役復帰が母国の金メダル獲得につながるだろうと話している。
1977年に現役を引退した75歳のレジェンドはオリンピックでのプレイ経験が無く、すべてを手にしてきたペレ氏にとって“金メダル”は唯一手にしていない名誉といえるだろう。弱冠16歳でブラジル代表デビューを飾り、3度のW杯制覇を成し遂げた“完全無欠の男”が、オリンピックへの想いを語っている。英『Four Four Two』がペレ氏のコメントを伝えた。
「私が16歳の頃はもうすでに代表チームでプレイしていたよ。1958年のW杯スウェーデン大会のメンバーに選出されて、ブラジルはその大会を制した。当時プロの選手はオリンピックの舞台でプレイすることを許可されていなかったね。オリンピックはブラジルがまだ手にしていない唯一のタイトルだ。私がプレイしたことのない唯一の大会でもある。今回のリオ五輪に私は出場するつもりだ。たぶん私ならブラジルに金メダルをもたらすことができるよ。(開幕までの)残り5ヶ月間で準備をしなきゃいけないね」
5ヶ月という準備期間によってペレ氏がメンバーに選ばれるかは分からないが、今大会でブラジルが悲願の金メダルを獲得できるよう健闘を祈りたい。