メジャーリーグサッカーのググってもでてこない歴史<後編>

あの悲劇のオウンゴールがアメリカサッカーの運命も変えた

あの悲劇のオウンゴールがアメリカサッカーの運命も変えた

エスコバルの“悲劇のオウンゴール”は、皮肉にもアメリカサッカー界に繁栄をもたらした photo/Getty Images

1994年6月22日、カリフォルニア州のローズボウルは歓喜に沸いていた。ワールドカップアメリカ大会。地元開催となるアメリカ代表は、優勝候補と言われたカルロス・バルデラマ擁するコロンビア代表を破ったのだ。前半にオウンゴールで先制すると、後半にアーニー・スチュワートのゴールで突き放す。終了間際に1点を返されるものの、予想外の勝利にアメリカは沸き返った。この勝利が大きく響いたアメリカ代表は最終的にベスト16に進出し、ブラジル代表には敗れたものの0-1と善戦。この健闘によって、アメリカ国民の目を三たびサッカーに向けることに成功する。ワールドカップアメリカ大会は、過去最大の観客動員数を記録した。

このコロンビア×アメリカ戦でオウンゴールを献上してしまったコロンビアの選手が、サッカーファンにはよく知られた、その後銃殺され世界を震撼させたアンドレス・エスコバルだ。アメリカ代表はエスコバルのオウンゴールがなければ勝利しておらず、ベスト16への躍進も果たせなかったことを考えると皮肉な話だ。あのオウンゴールはエスコバル自身の運命を大きく変えたが、アメリカサッカーの未来も大きく変えてしまったと言えるかもしれない。ともかく、こうした機運の高まりが、MLSの開幕を大きく後押ししていく。

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