消えつつあるエトーの意志 カメルーン人選手が続々バルサを去る

カメルーン人選手のブランドが消える

現在バルセロナを代表するストライカーはと問われれば、MSNの一角を務めるルイス・スアレスを思い浮かべる人が多いだろう。スアレスの嗅覚と得点能力は異常に優れており、得点力だけを見ればリオネル・メッシよりも上かもしれない。しかし、スアレスの前にはカメルーンが生んだ伝説のストライカー、サミュエル・エトーがいたことも忘れてはならない。エトーはバルサで129のゴールを決めた英雄で、ロナウジーニョらと共に形成する3トップは破壊力抜群だった。バルサはエトーのプレイスタイルに惚れ込み、カメルーンの若手選手を複数人獲得したのだ。しかし、その若手選手たちに危機が訪れている。

スペイン『スポルト』によると、エトーは自身の財団出身選手を複数人バルサに送り込んだ。彼らはエトーの意志を継いでバルサのトップチームで活躍するはずだったが、生き残りに苦労しているのだ。GKアンドレ・オナナは昨冬にバルサを去り、アライン・エブウェルはバレンシアの下部組織へと移籍、アルマンド・エラとガエル・トリック、オリビエ・モウシマは無所属となってしまった。

同メディアの見立てでは、今後ジャン・マリ・ドンゴウ、リオネル・エウゲン、マッキー・フランク・バニャック、ジョセフ・オンドアらもバルサを去ることになる。エトーの思惑は外れてしまい、唯一残っているのはウィルフレード・ジョーレ・カプトゥームのみだ。彼以外にアフリカ人選手は1人もバルサのトップチームに所属していない。
バルサで圧倒的な得点力を披露していたエトーの記憶は徐々に薄くなっており、サポーターの記憶はスアレスに塗り替えられつつある。このままエトーが残した功績は忘れられてしまうのか。バルサにとってアフリカ人選手のニーズが無くなってきているのは間違いない。

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