岡崎の存在はレスターの躍進に欠かせなかった バーディの相棒が岡崎じゃないといけない理由とは?

ラニエリのサッカーにミラクルフィットした岡崎

レスター・シティの大ブレイクの立役者はFWジェイミー・バーディとリヤド・マフレズだが、彼ら2人でここまで躍進できるほどプレミアリーグは甘くない。11人でのサッカーがフィットし、上手く機能しているのだ。『Outside Of The Boot』はレスターが好調を維持している要因を分析しており、その理由の1つにバーディの相棒を務める日本代表FW岡崎慎司を挙げた。

得点部分ではバーディの方が岡崎よりも貢献度が大きいが、クラウディオ・ラニエリのサッカーを実現するには岡崎が欠かせない。ラニエリはオーソドックスな[4-4-2]をベースに戦っており、陣形が非常にコンパクトだ。彼らの守備がコンパクトに感じる理由は、ディフェンスラインとMFの4枚が良い距離感を保っているからだけではない。バーディと岡崎が中盤まで戻り、絶えずプレスをかけているからだ。そして相手が一瞬でも隙を見せた場合には果敢に飛び込み、最前線の守備者としてチームを助け続けている。これはバーディと岡崎にしかできない立派な技だ。

また、レスターはボールを奪った後にロングボールを使うことが多い。そこからカウンターに持ち込むのが基本のパターンだが、ラニエリはこのカウンターにあまり人数をかけようとしない。そのせいで攻撃に厚みが生まれないシーンがあるものの、後方に人員を余らせておくことで相手の逆カウンターを喰らうケースを減らしている。
そしてこの人数をかけない攻撃にも岡崎とバーディが必要だ。身長が低い岡崎はエアバトルの穴と思われがちだが、持ち前の泥臭さで空中戦に52%の確率で勝利しているのだ。さらにバーディも空中戦を得意としており、ロングボールを2人の力でマイボールにしてしまうシーンもよく目にする。空中での競り合いを恐れない岡崎の姿勢こそレスターの攻撃を呼ぶカギとなっているのだ。

単純な高さだけならベンチに座るレオナルド・ウジョアの方が上で、身長もウジョアの方が岡崎よりも約10cm高い。しかしウジョアには守備に走る運動量とスピードが欠けており、どちらも備えているのは岡崎とバーディの2人だけだ。同メディアは岡崎がラニエリのサッカーにミラクルフィットしたと伝えており、得点数が伸びないからといって日本人FWを侮るべきではないと貢献度の高さを称賛している。

ゴールを量産しているバーディにスポットが当たるのは仕方がないことだが、ボール目がけて突っ走る岡崎の運動量と闘争心は陰からチームを支える力となっている。今季の躍進に岡崎は欠かせない存在だったと言っていいだろう。

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