12月5日のボルシア・メンヘングラードバッハ戦で約9カ月ぶりの復帰を果たしたバイエルン・ミュンヘンFWフランク・リベリは、自身が怪我で戦列を離れている間に現役引退を一度も考えなかったと強く主張した。独『ビルト』が伝えている。
「(引退について考えたことは)一度もない。だが、状況は致命的なものだった。スタジアムでチームが勝利するところを見るのはもちろん嬉しいさ、それが2、3試合であるうちはね。仮にそれが9カ月も続いたとしたら、辛いことだ。楽しいはずがない」
リベリはそう話し、苦しい9カ月を振り返った。今年3月に足首を負傷したリベリは、当初の復帰予定が大きくずれ込み、シーズンが始まってもピッチには戻って来られなかった。8月にはギプスが取れたことが報じられるなど順調な回復具合を見せていたが、炎症は続き、痛みと戦う日々が続いていた。
この間、「現役引退するのではないか」、「復帰しても元には戻らないのではないか」というネガティブな憶測がなされたが、復帰したボルシアMG戦でリベリは懐疑論を吹き飛ばす活躍を見せる。
0-3という危機的状況で迎えた75分、レヴァンドフスキとの交代でピッチに入った元フランス代表FWは、そのわずか6分後にゴールを決めた。ミュラーとのパス交換からトップスピードでゴール前に顔を出したリベリは、冷静にGKゾマーとの1対1を制し、自らの復帰戦を祝った。試合は敗れたが、確かな手ごたえを感じさせるゴールだった。リベリは9日のチャンピオンズリーグ、ディナモ・ザグレブ戦で再び負傷したが、本人は今度の復帰が近いと感じているようだ。
「頭の方は準備ができているが、身体はまだまだだ。ただ、もう足首には問題を抱えていない。今は筋肉だよ。そこは重要なことだ。コンディションが上がっていったら、まず俺には定期的にプレイしていくことが必要だな」
現在のバイエルンは2列目の層が非常に厚い。ミュラー、ロッベン、ゲッツェといったこれまでのメンバーに加えて、新加入のドウグラス・コスタ、キングスレー・コマンも大きな存在感を見せている。32歳のリベリは再びレギュラー獲得を目指して戦うが、その道は険しいものになりそうだ。