来年のユーロに期待大! 若手躍動のフランスが世界王者ドイツに完勝

ドイツ、右サイドから2失点

13日に行われた国際親善試合でフランス代表とドイツ代表が対戦した。

来年開催されるユーロ2016のホスト国フランスが昨年のブラジルW杯を制した世界王者ドイツをホームに迎えた。ディディエ・デシャン監督率いるフランスは近年若手タレントの台頭目覚ましく、この試合でもユヴェントスで10番を背負うMFポール・ポグバ、「アンリ2世」の呼び声高いFWアントニー・マルシャルが先発。後衛には両サイドバックのパトリス・エブラ、バカリ・サニャをはじめベテラン選手が名を連ね、最終ラインからチームに落ち着きを与える。

対するドイツは約1年ぶりに代表復帰を果たしたFWマリオ・ゴメスが最前線で先発。ここ2年は怪我続きで本来のパフォーマンスを見せることができないでいた大型ストライカーだが、今季は所属するベシクタシュで既に8ゴールを挙げ、トルコリーグの得点ランクトップに立っている。ヨアヒム・レーブ監督も「コンディションが戻ればどのチームにとっても価値ある選手」と記者会見で話しており、その期待の大きさをうかがわせた。
ドイツは前半から攻め込み、積極的にシュートを放つ。32分、ドラクスラーがヘディングでボールを落とすと、スペースに走り込んだミュラーがシュートを選択。これは惜しくもクロスバー上空へ向かい、続く42分に放ったゴメスのシュートも枠の外へと飛んだ。

押される展開となったフランスだが、期待の若手が試合を動かした。前半終了間際の45分、中盤でボールを持ったポグバが左サイドのマルシャルに大きく展開。ボールを受けた19歳のストライカーは、マークに寄せたドイツの右SBリュディガーを逆に弾き飛ばすと、続いて詰め寄ってきたSHギンターも細かなステップでかわし、中央へ折り返す。ゴール前に詰めていたジルーはこれを難なく沈め、フランスが先制した。

先制点の起点となったロングパスを通したポグバが今度はシュートで観客を沸かせる。61分、ゴール前30mほどの位置でボールを持つと、素早く右足を一閃。パンチのあるシュートがドイツゴールに迫ったが、GKノイアーはしっかりと弾き出し、事なきを得る。

劣勢のドイツは76分にミュラーが左足で強烈なミドルシュートを放ったものの、これはポストに当たり、惜しくもゴールとはならない。後半からはMFイルカイ・ギュンドアン、リロイ・サネを投入したが、フランスの守備陣を攻略することができなかった。

フランスは69分に先制ゴールを決めたジルーに代えてアンドレ=ピエール・ジニャクを投入。マルセイユからメキシコの強豪ティグレスに活躍の場を移したストライカーは86分に左サイドを突破したマテュイディのクロスからゴールを挙げ、リードを2点に広げた。

試合はこのままタイムアップ。注目の一戦は若手選手が躍動したフランスが勝利を収めた。ドイツの2失点はいずれも右サイドを崩されてのものであり、かねてから懸念されてきたDFフィリップ・ラーム(昨年W杯後に代表を引退)の後釜問題を再燃させる結果となっている。フランスの先制シーンでのリュディガーの守備は明らかに軽率なものだった。

[メンバー]

フランス:ロリス、サニャ、ヴァラン、コシェルニー、エブラ、ポグバ、ディアラ(→シュナイデルラン 80)、マテュイディ(→キャバイエ 87)、グリーズマン(ベン・アルファ 80)、ジルー(→ジニャク 69)、マルシャル(→コマン 69)
ドイツ:ノイアー、リュディガー、フンメルス、ボアテング(→ムスタフィ 46)、ヘクター(→チャン 34)、ギンター(→フォラント 79)、ケディラ(→ギュンドアン 61)、ミュラー、シュヴァインシュタイガー、ドラクスラー(→サネ 61)、ゴメス

[スコア]

フランス 2-0 ドイツ

[得点者]

フランス:ジルー(45)、ジニャク(86)

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