[プレミア最強ガイド2015-16] ユーロ予選全勝、イングランド代表への期待感

史上6番目の全勝突破チームに

インターナショナル・マッチ・ウィーク、欧州では来夏フランスで開催されるユーロの予選が行われました。すでに本戦出場が決まっていたイングランドは、若手選手を積極的に起用してエストニア、リトアニアと対戦しました。ロス・バークリー(エヴァートン)が中盤で存在感を発揮し、ハリー・ケイン(トッテナム)がフル代表でのレギュラー定着のために巧みな動きを披露したりと、ある程度の成果があったように感じます。

予選10試合を見事全勝で終えたイングランドですが、ユーロの歴史においては史上6番目の全勝突破チームになりました。ただ、これまでも順調に予選を勝ち抜けたチームが必ずしも本戦で結果を残しているわけではありません。

92年大会において全勝で予選突破したフランス、00年大会のチェコは、いずれもグループステージを突破することもできず、早々に大会から姿を消しました。フランスは04年大会でも予選全勝でしたが、ポルトガルでの本大会ではギリシャに敗退し準々決勝で大会を去っています。その一方で、4年前のウクライナ、ポーランドの共催大会では、ドイツがベスト4まで勝ち上がりましたし、スペインは予選の勢いそのままに優勝を飾っています。
予選の戦いでは格下と言える相手に対し、堅い守備をどのようにこじ開けていくのかというのが主なテーマになると思いますが、本戦では錚々たる実力者が集結するわけですから、より攻守のバランスが重要になってきます。また予選終了から本大会まで半年以上の時間があるなかで、選手の好不調を的確に判断し、調子のピークにある選手を起用することや、チームの連係面を高めていくことが本戦での結果に繋がっているのではないでしょうか。

イングランド代表は12月12日にパリで行われる組み合わせ抽選会において、第1シードのグループに入ることが決定しました。これは、ユーロ 2012の成績を20%、14年ブラジルW杯の成績を40%、そして今予選の成績を40%で数値化して換算し、最新のUEFA各国ランキングにするのですが、イングランドはドイツ、スペインに続く3位にランキングされました。

これにより、開催国フランスとスペイン、ドイツ、ポルトガル、ベルギーとは同じ組には入らないことが決定したため、イングランドにとって前回大会のベスト8を上回る成績を残せるのではないかと期待が高まっています。

ロイ・ホジソン監督は、負傷者が続出したなかでユーロ予選を突破したことを評価した上で、「来月に控えている親善試合で、我々の今のレベルを確認したい」とコメントしました。

来月13日にスペイン、17日にフランスと親善試合を行うイングランド。英国メディアやファンは、この2試合でユーロ本戦に繋がるポジティブな内容を示してくれることを期待しています。
文/西岡 明彦
theWORLD167号 10月23日配信の記事より転載

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